暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
地上の悲劇
[10/17]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
彼らはテスタメント。大罪(わたしたち)がどうにか出来るモノ・・・じゃない・・・あぐっ」

ベルフェゴールに取り込まれてもなお存在し続けたルシファー。このままでは危険と判断したベルフェゴールはその場から転移、退却する。しかし、この転移が彼女の自我による最期の行動となってしまった。ベルフェゴールの自我は完全に消失。彼女はルシファーに完全に乗っ取られてしまった。
“大罪ペッカートゥム”内の問題を他所に、スバルと戦闘機人ナンバーズの戦いは続いていた。スバルと現在対峙しているのはチンク。すでにギンガはウェンディによって拉致され、ノーヴェもそれについて行った。

「邪魔だって言ってるだろぉぉぉーーーッ!」

チンクに行く手を妨害されたスバルが再度叫ぶ。スバルの足元には水色のテンプレートが展開。チンクは己の武装である防御機構を備えた灰色のコート・“シェルコート”の支援によるバリア・ハードシェルを展開。しかしその強力なバリアもスバルの振動破砕を受け粉砕され、チンクは吹き飛ばされる。

「ギン姉!」

スバルはギンガを連れ去ったウェンディ達を追いかけようとするも、チンクがそれを許さない。チンクのもう1つの武装スローイングナイフ・“スティンガー”。スバルの前面に展開されたそれに、スバルを足を止めざるを得ない。

≪Protection≫

次の瞬間に襲い来るであろう“スティンガー”に備え、スバルの相棒“マッハキャリバー”がバリアを展開する。バリア目掛けて“スティンガー”が放たれた。

――ランブルデトネイター――

そして起こった爆発がスバルとチンクの2人を巻き込む。爆発によって起きた煙の中、スバルが覚束ない足取りで姿を現す。防護服はボロボロで、左腕に大きなダメージを受けている。それだけでなく“マッハキャリバー”も火花が散るほどの損害を受けていた。

「・・・かえせ・・・ギン姉を・・・かえせよぉぉぉぉ!!」

チンクはすぐそこまで来たスバルを見て目を瞑る。それはスバルの激しい感情に堪えたゆえか、それとも己の死を悟ったためか。

「セインさん、ただいま到着!」

その時、チンクには希望を、スバルにとっては絶望を運んできた新手が現れた。水色の髪をしたナンバーズのY、セインだ。チンクはセインの救援に心底安堵して「助かったよ、セイン」と呟いた。そしてセインのISディープダイバーによって、チンクとセインがこの場から消えた。それを見ていることしか出来なかったスバルはついに膝を折り、地に跪く。

≪The main body was... The system rests≫

“マッハキャリバー”も損害レベルの激しさにより機能停止した。戦闘によって荒れ果てたこの空間に、ただただスバルの慟哭の声だけが響き渡る。

「スバル!?
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ