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魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
地上の悲劇
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ベルフェゴールはこれで決まるとは思ってはいなかった。もう少しシャルロッテが粘ると考えていたが、結果は今の奇襲で終了。


「ああああああああああああああッッ!!」


あまりのつまらない状況にベルフェゴールは嘆息。しかしそれもルシファーの“力”を取り込んだことでの勝利だった。もし彼女1体分だけの“力”であれば、結果もまた変わっていただろう。シャルロッテに止めを刺そうとしたところで、出入り口付近から少女の絶叫が響いた。

(なに?)

ベルフェゴールは当然知らないが、絶叫しているのはスバルだ。姉ギンガの変わり果てた姿を見、怒り、絶叫したのだ。その怒りを表すかのように彼女の周囲には水色の、魔力ではないエネルギーが噴出している。

「・・・ギン姉を・・・かえせぇぇぇぇーーーーッ!」

突撃してきたスバルを迎撃するのはナンバーズ\、ノーヴェ。ノーヴェは右手に装着した籠手・“ガンナックル”からエネルギー弾を撃つ。しかしスバルは回避も防御もせず突撃を続行。突撃の勢いのままスバルは右手の“リボルバーナックル”をノーヴェに向かって打つ。

「ぐっ・・・!(さっきのダメージで踏ん張れねぇ・・・!)」

ノーヴェはバリアを張り防ぐ。が、スバルの戦闘機人としての能力・振動破砕により容易くバリアが粉砕された。ノーヴェが苦悶の表情に染まる。先ほどシャルロッテに受けたダメージの所為だ。

「邪魔をするなぁぁぁぁーーーーッ!」

スバルの怒りの叫びは止まらない。半ば暴走しているスバルの“マッハキャリバー”の一撃と合わせるように、ノーヴェは足の武装・“ジェットエッジ”で応戦する。しかしその強力な一撃によって至近で爆発。2人とも後方へと吹き飛ばされた。ベルフェゴールはその戦いを横目にシャルロッテの側へと無意識に歩み寄る。

「っ!?」

気を失っているシャルロッテの側まで来たとき、ベルフェゴールは驚愕する。いつの間にかシャルロッテの側へと来ていたことに。明らかに自分の意志ではない行動に戸惑いを見せる。

「これは・・・一体・・・どういうこと?」

『俺を取り込んだのが失敗だった、ということだ、ベルフェゴール』

「ルシファー!?」

ベルフェゴールの呟きに答えたのは、昨夜彼女に戦いを挑み敗れ、逆に彼女に取り込まれたルシファーだった。

『知っているか? 傲慢は罪としては軽いが、その在り方としては重いということを・・・』

「?・・・ぐっ!? な、なにを・・・?」

急に意識が朦朧とし始めたベルフェゴール。

『俺は言った。三番だろうと四番だろうと取り込むと。今が良い機会だ。今なら三番を取り込め、俺の力とすることが出来る』

「ばか・・・な。いくら・・・霊格が落ちて・・・ぅぐ・・・人間になっていようと・・・
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