暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
地上の悲劇
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滞空していた。まずい。私と六課だけでなく、エリオとキャロまでが標的となってしまった。そして私は見た。凶悪な笑みを浮かべたアスモデウスとサタンを・・・。

「「さぁ、どれを守る欠陥品?」」

レヴィヤタンのぬいぐるみにすみれ色の閃光が集束。狙いは・・・くそ、判らない。サタンの前面にも黄緑色の閃光が生み出されていく。狙いは攻撃の性質上全てだ。アスモデウスは大鎌を振り上げるように構えた。視線からしてエリオとキャロの2人が狙いだ。

「どれが今宵で消えるのかな?」

アスモデウス、レヴィヤタン、サタンの3体から攻撃が放たれた。私はあとのことを考えずに行動。六課に向けられて放たれたサタンのレーザー群はリンで防御。レヴィヤタンとアスモデウスの攻撃がエリオとキャロに向けられたことを瞬時に判断。フリードリヒを庇うようにして、術式の性質上、どうしても効果の弱くなってしまうもう1つのリンを展開。リンとフリードリヒの間にこの身を挟み盾とした。そして襲い来る爆発と激痛。

「「ルシ・・さん!?・・・シルさん・・・ル・・ル・・・さ・・・!?」」

聴覚を少しやられたようで、エリオとキャロの声が聞こえづらい。でも2人の声が聞こえるということは、2人を無事に守れたということだ。そこだけは喜んでいいだろう。

「・・・無事か・・・2人・・・とも・・・?」

声が出しづらい。思っているよりダメージが深刻そうだ。

「僕たちは大丈夫です! でも・・・でもルシルさんが・・・!!」

「ごめんなさい、ごめんなさい・・・ルシルさん! わたし達を・・・庇って・・・」

聴覚が戻ってきたことで、エリオの辛そうな声もキャロのすすり泣く声が聞こえる。安心させて、2人を六課に向かわせないといけないな・・・・。

「大丈夫・・・だから。泣くな、キャロ。六課へ急ぐんだろ? 早く行ってみんなを・・・助けてあげてくれ・・・」

私は笑えているだろうか。

「ルシル・・さん。・・・はい、必ず! 行くよ、キャロ!」

「エリオ君・・・。うん・・・ルシルさん・・・・」

フリードリヒの翼の羽ばたき音が聞こえる。2人はちゃんと六課へ向かったようだ。

「・・・そんなボロボロの姿ではもう勝てないわよ?」

「その根性だけは認めてやるけどな」

黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ。貴様たちはあの子たちを狙い、そして泣かした。

「はぁはぁはぁはぁ・・・っ、楽に死ねると思うなよっ!」

――第二級粛清執行権限、制限15秒時限解凍――

現状において解凍を許可されていない第二級権限を、時間制限を設けての強制解凍。使用する魔力はSSSランクより2ランク上のXランク。二級権限の魔力で発動出来るのは、大戦時に活躍した名高い
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