暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
地上の悲劇
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ここにきてようやくティアナを抱えたなのはが現れた。あと少し。ほんの少し彼女たちが早く来てくれていれば、状況は変わっていたかもしれない。なのはとティアナは、スバルの姿とこの空間の有様を見て悟った。すべてが終わり、間に合わなかったのだと。

「スバル・・・・」

「・・・スバル。・・・?」

なのはは視覚の端に何か光ったものを捉え、ゆっくりと警戒しながら近づいていく。“レイジングハート”を構え、いつでも戦闘に対応できるように。ティアナもスバルに寄り添いながら、片手で“クロスミラージュ”を構える。

「・・・っ!」

そしてなのはは見た。腹部を剣で貫かれ、壁に磔にされていた大切な親友の姿を。

「あ・・ああ・・・ああああ・・・・シャルちゃん!」

†††Sideフェイト†††

私たちライトニングは六課に向けて空を翔けていた。ロングアーチとの通信で隊舎が襲撃を受けていることが判ったからだ。グリフィスよると、ルシルが救援に行くと通信したものの未だ着いていないとのことだった。

(それはつまりルシルの方で何か問題が起きたということ)

だぶんそれは“ペッカートゥム”の仕業だと私は思った。ルシルが連中に行く手を妨害されているなら、私たちが六課に向かわないといけない。遠く離れたところで光る何かに気付き、私はそれを瞬時に攻撃による光だと判断してバリアを展開した。案の定それは砲撃という攻撃だった。

「戦闘機人・・・!」

視線の先には2人の戦闘機人。自由に飛んでいるところをみると、航空部隊はあの2人によって墜とされたとみていい。

「エリオ、キャロ。先に行って」

フリードに乗る2人に告げる。ここで3人が足止めを受ける必要はない。それに空戦である以上、エリオとキャロの2人には荷が重過ぎる。エリオも解ってくれて、「そんな、フェイトさん」って私を心配してくれたキャロを、「フェイトさんなら大丈夫!」そう説得して六課に向かってくれた。すぐにでも決着をつけたいがため、“バルディッシュ”を大剣状のサードフォーム、ザンバーフォームへと変形させる。

「スカリエッティはどこだ!? 一体何を目的でこんな事件を起こした、答えろっ!」

私のその言葉を合図に戦闘が開始される。紫色の髪をした戦闘機人は私の速さと大して変わらない。

「お望みであるなら、いつでもドクターの元へとご案内します。もちろん、フェイトお嬢様がドクターの為に協力してくれるのなら、と条件が付きますが・・・」

「彼は最悪の犯罪者だ。協力なんてするわけがないだろっ!」

攻防の最中のやり取り。そんな馬鹿なことはありえない。だからこそ協力なんて選択肢はない。

「どうしてそのような悲しいことを仰るのですか? ドクターは言わばあなたの生みの親のよ
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