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魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
それぞれの思惑
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据えるのは自分の糧となる贄のみ。ベルフェゴールは、やれやれと首を横に振りながら盛大に溜息を吐いた。

「馬鹿ね。なら仕方ない。返り討ちにして、私があなたの“力”を頂くことにする。ギブアップはいつでもどうぞ、許されざる傲慢のルシファー?」

「万が一なんてものはない。俺が三番と四番すらも取り込むからな」

「ふふ。今代の傲慢はどこまでも愚かね。呆れてものも言えなくなった。四番の本気をその身で体感すれば、そんな戯言は吐けなくなる。だから私は、あなたにこの言葉を贈る」

ベルフェゴールの手にしている分厚い書物のページが風もなく開いていく。

「Stultum facit Fortuna, quem vult perdere」

――運命の女神は破滅させたいと思う者を愚かにする――

「なら俺からも、この言葉を贈らせてもらおう、ベルフェゴール。Misce stultitiam consiliis brevem, dulce est desipere in loco」

――僅かの愚かさを思慮に混ぜよ、時に理性を失うことも好ましい――

月光降り注ぐ地にて、傲慢と怠惰の2体だけの殺戮のダンスが始まった。それぞれの思惑が絡まりあい、次元世界は人知れずただ滅びへと向かっていく。 

†††Sideルシリオン†††

「――というわけで、公開意見陳述会をいよいよ明日に控えたることとなった。明日の14時からの開会に備えて、現場の警備はもう始まってる」

ロビーに集められた私たちは、はやての言葉に耳を傾ける。はやてからこれからのシフトの指示が出された。今よりすぐに地上本部へ向かう事となったのは、スターズの隊長なのはと副隊長ヴィータ。そしてリインとフォワード陣。彼女たち先発隊に、夜間シフトで地上本部の警備となることが告げられた。

「ちゃんと仮眠とれた? みんな」

フェイトにそう訊かれたフォワードの子たちが「はいっ!」と大きく答えた。その声にビクッとするのは隣に立つシャル。どうやら立ったまま半分眠っていたらしい。シャルは昼間、夜間(ナイト)シフトと関係ないのに散々眠っていた。まぁ途中で気付いて叩き起こしてやったが。だというのに、まだ眠たいらしい。というかまだ19時だぞ、19時。

「そんで私とライトニングの隊長・副隊長は、早朝に中央入りすることになってるから、それまでの間はよろしくな」

「「「「はい!」」」」

だからビクッとするな、シャル。恥ずかしいだろ。エリオやキャロでさえしっかりしているのに・・・。

「シャルちゃん、ルシル君。2人も私らと同じ早朝出動や」

「了解した」

「りょうかいですぅ・・・・Zzzz」

いっそのことハバネロでも口に突っ込んでやろうか。とにかく解散。シャルだけ
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