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魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
それぞれの思惑
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、って自信を漲らせた。それじゃあ私とルシルが気になるもう1つのことを聞いてみようか。
「ごめん、はやて。解読できていない預言の方はどうなってる?」
「それについては少しだけや。今は解読できてる予言の解釈で手一杯みたいでな。んで、我らがユーノ君の解読した予言の解釈はこの3つや。慟哭の涙、歓喜の絶唱、憤怒の叫び・・・よう解らんけど、良くないことやとは思う」
「そう、ありがとう」
それはそうか。今解読できている部分――地上本部の壊滅と管理システムの崩壊を防ぐのが最優先だもんね。それにその後に続く預言は、現状を防げば回避できると判断されているんだった。
「それでな、シャルちゃんとルシル君には、地上本部の外を遊撃戦力として護ってもらいたいんやけど・・・ええかな?」
「はやて、私たちに遠慮する必要はないってシャルに言われたんだろ? 私としてもそうだ。だがまぁペッカートゥムやレーガートゥスが現れたらそっちを優先したい。すまないが」
はやてにルシルがそう答える。ついでに“ペッカートゥム”連中が現れたらそっちを優先させたいとも。私も「だからと言って、地上本部とかみんなを蔑ろにするってわけじゃないよ」って続く。
「そんなん判るよ。でも・・・うん、そやね。それに対処できるんは2人だけやし、その場合はそっちを優先してもええよ」
「それまでは地上本部やフォワード陣や他の局員のフォローに全力を注ぐ」
「だから3人は中のほうをしっかりね」
「「「うん!」」」
・―・―・―・―・
深い森林の中、唯一開けた場所に、許されざる傲慢ルシファーと、人影がもう1つとあった。そのもう1人の影が、月光の降り注いでいるその場に複雑な光の紋様を刻んでいる。
「Levis est fortuna. Id cito reposcit quod dedit」
その影は地面に紋様を刻みながら、片手に持つ書物のページを開きつつそう囁く。それを聞いたルシファーは、閉じていた瞼を開きつつ空に浮かぶ月を仰ぎ見る。
「レウィス・エスト・フォルトゥーナ。イド・キト・レポスキト・クウォド・デディト。運命は軽薄である。与えたものをすぐに返すよう求めるから、か。確かフォルトゥーナ様の言葉だったか、ベルフェゴール」
「ええ」
ふくらはぎほどまである白髪を背中の辺りから三つ編みにしている若い女性、許されざる怠惰ベルフェゴールがそう返す。彼女はスッと音もなく立ち上がり、ルシファーへと振り向く。白いクロークが風に靡いて翻り、それに続いて編まれた白髪も同様に翻る。
「――で、何をしに来たの? 私の仕事に何か文句でも言いに来た?」
前髪から覗く銀色の双眸がルシファーを見据える。ルシファーは月からベルフェゴールへと視線を移した。
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