暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
預言者の著書 〜Prophetin Schriften〜
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リムの予言に、数年前から少しずつだが、ある事件が書き出され始めたんだ」
クロノが騎士カリムに視線を向け、騎士カリムはそれに応えるようにしてその予言を思われる言葉を口にし始めた。
「旧い結晶と無限の欲望が集い交わる地。死せる王の下、聖地より彼の翼が蘇る。死者たちは踊り、中つ大地の法の塔は虚しく焼け落ち、それを先駆けとし、数多の海を守る法の船は砕け落ちる」
なのはとフェイトが息を呑むのが判った。抽象的だけど、頭が冴える人なら判るだろう。旧い結晶、おそらく“レリック”。大地の法の塔、これは地上本部だね。数多の海を守る法の船、これはおそらく本局の事だ。つまり、レリックが原因として管理局が焼け落ちて、それが先駆けとなって本局が滅ぶ、と。騎士カリムも抽象的な予言を解釈して、私の思っていたようなことをみんなに告げた。なのはとフェイトが目を見開いた。私はこういうのには慣れている手前、若干驚きが小さい。
「実はこれだけではないんだ。この予言にはまだ続きがある」
地上本部の壊滅に管理システムの崩壊、それに続く出来事なんて予想が容易く出来る。
「そうなのですが、こういったことは初めてなので未だ全てを解読できていません」
「ん? あの、解読できないというのはどういうことなんでしょうか? 完璧な解釈は出来なくとも、古代ベルカ語を読めるんですよね・・・?」
こうして予言の解釈とかを行うことが出来るのだから、古代だろうと読めないことはないはず。だから私は疑問を口にしてみた。すると騎士カリムは少し逡巡した後、別の紙を自分の目の前に持ってきた。それが解読できていない予言が書かれたものなんだろう。
「・・・さっきの予言の続きだけが古代ベルカ語ではないんです。使われている言語がバラバラで、使われていた世界も時代もまた統一されていません。現時点で解読できたのはたったの一行の一部だけなんです」
かなり戸惑っている様子だ。自分の能力に今までなかった異常があればそうなってもおかしくはない、か。
「現状で解読できている予言はこうです。“その果てに大罪を標として、遥かに高き破滅の座より”・・・、ここまでです」
今度こそ私は驚愕した。この予言の内容からして“大罪ペッカートゥム”の目的が判ったからだ。ヤツらは“絶対殲滅対象アポリュオン”の誰か(しかもかなり高位の)をこの世界に呼び入れるために、この世界で活動しているんだ。
そうなるとこの世界の結末は唯一つ。純粋な滅びでしかない。たぶん、それが私とルシルに与えられた本契約の内容。予言にはまだ続きがあるみたいだし、解読できていない部分に正確なことが書かれている可能性がある。
「残りの部分の解読には、無限書庫司書長のユーノを筆頭とした考古学者も当たっている。確かに気になる内容だが、現時点で
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