暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
動き出す使者 〜後編〜
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る前に、アスモデウスはその場から離脱。レヴィヤタンもまた、その場から完全に姿を消していた。それと入れ替わるようにして彼女たちが居た場所にはルシリオンの姿があった。

「・・・逃げたか」

“グングニル”を携えたルシリオンは静かに呟き、地上へと出るために歩を進めた直後、地下に大きな揺れが起きた。

「な、何だ・・・?」

・―・―・―・―・―・

車の通りが1つとない廃棄されたハイウェイ上に、ルーテシアとアギト、ガリューの姿があっら。優勢に立っていた地下での戦いで、フォワードの増援として現れたヴィータとリインの奇襲によって一時的な撤退を余儀なくされたのだ。

「これはまずいって、やり過ぎだって! 崩落なんかさせたら、アイツら死んじゃうかもしんないんだぞっ! それにケースはどうすんのさっ?」

アギトの言っていることは、地下を崩落させようとしている甲虫のことを指しているのだろう。確かに普通の人間ならば崩落に巻き込まれれば死ぬことになる。

「あの赤い子と小さい子も居るし、あの人たちのレベルも高いから、これくらいじゃ死なない。ケースはクアットロ達に頼んで探してもらうから、きっと問題ない」

「よくねぇって、そんなのっ。 なぁ、ルールー。あんな奴らと関わっちゃダメだって! アイツら、絶対にあたし達のことを道具――最悪実験動物くらいにしか思ってねぇよ!」

アギトがスカリエッティ一味のことをそう評した。自分たちのことを単なる実験動物としか見ていない、と。

「それにペッカートゥムって奴らもそうだ! あいつらも絶対ヤバイって! 何かこう・・・、あぁもうっ、なんて言っていいか解んないけどさ、ヤバイんだって!!」 

アギトは的確な表現が出来ない所為でそう声を荒げる。“大罪ペッカートゥム”は危険だと。しかしそれを聞いたルーテシアは・・・

「そんなことないよ、アギト。レヴィはすごく優しいし、アスモデウスだって面白い。わたしとアギトにもよくしてくれる」

ルーテシアは“ペッカートゥム”のことを庇うような言葉を囁く。だが彼女は知らない。その大罪の名を冠する連中の目的を・・・。そして轟音が響く。音の出所は甲虫の足下。地面が大きく陥没していた。あれではもう地下は完全に崩落しているだろう。

「あー、やっちゃったよ本当に・・・」

アギトが崩落した地上を見てガックリと項垂れた。ルーテシアは自身の側に居るガリューに、ティアナやヴィータに負わされた怪我の状態を訊くと、ガリューはまるで、問題ない、というように頷き応えた。それを見たルーテシアは優しく「戻っていいよ」と告げ、ガリューの召喚を解いた。今度は地面を陥没させた甲虫――地雷王の召喚を解こうとしたその時、地雷王の足下に四角い魔法陣が展開された。

――アルケミックチェー
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