暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
動き出す使者 〜後編〜
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る。だから何も問題なく“ペッカートゥム”にダメージを与えられる、と考える。
「さぁ、第2ラウンドを始めようか」
――ディーンドライブ――
ルシリオンはそう呟いて、複製能力を発動させた。
†††Sideシャルロッテ†††
廃棄都市区画のある一画で、私はルシファーとサタンと空戦を繰り広げる。“キルシュブリューテ”に宿る神秘を斬撃として飛ばし続けるんだけど、ルシファーとサタンに容易く避けられる。分裂体ってこんなに身体能力高かったっけ。なんか、こう・・・先代と比べるまでもなく強くなってる気がする。
「まだまだぁっ!」
位置的に近いルシファーを斬り捨てるために肉薄する。“キルシュブリューテ”の届く間合いにルシファーが入り、一気に右斜めに斬り上げる。
「惜しかったな」
「っ! ペッカートゥムが武器を持つ・・・?」
ルシファーは、刀身部分が赤黒く染まった細長い四角柱の剣を構えて、私の斬撃を防いだ。わけが解らない。どうして“ペッカートゥム”が武器を持っているのか・・・。今までにこんなことはなかった。今代の“ペッカートゥム”は何かがおかしい。
「ボサッとしていると直撃だぜ?」
サタンが私に向けて、レヴィヤタンと同じような砲撃を放ってきた。砲撃と言っても、それはレーザーより少し太い感じのようなモノ。それをいくつも連続で掃射してくる。私はそのレーザーの掃射を、“キルシュブリューテ”で斬り払っては回避する。
「これ以上は・・・魔術を使わないとキツイかな・・・?」
“キルシュブリューテ”の神秘による直接斬撃や放出斬撃にも限界を感じ始めた。陸戦ならそれで十分だろうけど、空戦じゃメチャクチャなハンデに感じる。
(何ならSSSランクで“キルシュブリューテ”の能力を解放、真技の“牢刃”でも使おうかな?)
けどそれははやて達に迷惑を掛けることになるかもしれない。絶対に地上本部のヒゲに何か言われるに決まってる。
「ん? ルシファー、聞いたか?」
「ああ。マモンが敗れたそうだな」
思考の最中にルシファーとサタンが、マモンが敗れた、とか言い出した。そういう話は普通敵の前ではしないと思うんだけどね。でも、それが事実ならルシルは無事で、そのうえ“ペッカートゥム”の1体を斃したということだ。
「・・・誘き出しといて返り討ちってことでしょ、それ? これで残り6体ってことよね。ここに2体、ルシルの方はどうなのかな?」
たぶんルシルの方も1体だけってことはないと思う。居るのはベルゼブブ、ベルフェゴール、アスモデウス、それとも・・・レヴィヤタン? どちらにしてもルシルなら何とか出来るはずだ。
「三番、俺たちはここで撤退する。別に構わないだろう? ここで俺たちと戦い続けるより、仲間
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