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八条学園怪異譚
第五十一話 オペラ座の怪人その十一
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名前にもなっている」
「あっ、そうなの」
 聖花は軍事には興味がないのでこのことは知らない。軍事マニアの間でティーゲルといえばかなり有名だが。
「格好いいわね」
「もうあの頃にはドイツを離れていたがいい戦車だったと思う」
 怪人は懐かしむ様な声で二人に話した。
「ドイツ人はああしたものを造ることが得意だ」
「日本人はどうなのかしら」
 愛実は怪人に日本の戦車について尋ねた。
「そちらは」
「戦前はそもそも造る気があまりなかったのだろう」
 性能も悪かったがそもそも数が非常に少なかった、帝国陸軍は航空機を集中的に開発製造していたのだ、まるで空軍の様に。
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