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魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
ティアナの想い・なのはの願い
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た。ティアナは、誰にも傷ついてほしくなくて、失くしたくもないから、強くなりたいんだ、って泣き叫ぶ。それを聞いたなのははティアナへと指先を向けて、足元に魔法陣を浮かび上がらせた。

「待って、ちょっと待ってよ、なのは・・・一体何をするつもりっ?」

「ちょっと頭を冷やそうか・・・ティアナ。クロスファイア――」

「ファントムブレイ――」

「シュート」

ティアナの砲撃より先になのはの魔法が放たれる。しかもそれは、今は亡き兄ティーダ一尉が遺した、ティアナにとって何よりも大切な魔法・・・。なのはの一撃を受けたティアナを見てスバルが駆け寄ろうとするけど、それより先になのはが「よく見てなさい」ってスバルへ冷たく言い放って、バインドを掛けた。なのはを止めようとスバルが叫ぶけど、再度なのははクロスファイアを――しかも砲撃のように集めて放とうとしている。

「ティアナっ! 待って、なの――ルシル!?」

私もなのはを止めようとしたところで、ルシルに右手を掴まれて身動きが取れなくなった。そして、容赦なくティアナへとなのはの砲撃が放たれた。

「なんで・・・なんで止めたの・・・ルシルっ!」

ルシルの手を振りほどいて、怒りをぶつける。

「ちょっと待て、フライハイト。ティアナは無茶をし過ぎたんだ。一度自分たちがどれだけ危険なことをしたかを思い知らなくちゃいけねぇ」

無言のルシルに代わってヴィータがそう答えた。判ってるよ、判ってるけど・・・だからって撃墜なんてしなくてもいいじゃない。しかもお兄さんの魔法で。

「ティアナはこのままだとかつてのなのはや私のようになってしまう。無茶をして撃墜されて・・・そしてみんなに多大な迷惑をかける・・・」

ルシルは8年前のあの日のことを言っているのだとすぐに判った。でも事情が判らないエリオとキャロはオロオロしながら黙って私たちを見ている。私が黙ったことでルシルは「・・・ティアナを医務室に運んでくる。私も一応医療班だしな」そう言って、ティアナの元へと向かった。
 
†††Sideシャルロッテ⇒ルシリオン†††

「なのは」

スバルに睨まれ続けているなのはの元へと降り立った。なのははスバルからの睨みと、気を失ってぐったりしているティアナから一切視線を逸らさずに居た。

「私がティアナを医務室へと運ぼう」

「・・・ルシル君。うん、お願い」

なのはの許可も貰ったことで倒れ付しているティアナと、側に居るスバルの元へとゆっくりと歩く。

「スバル、君も一緒に医務室へ来るんだ」

「・・・はい」

ティアナを横にして抱えながらスバルにもついて来るように言う。スバルは涙を袖で拭って大人しくついて来てくれた。と、その前に。ここを去る前に言っておきたいことがあったから
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