暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS-King Seong clone of another-
襲撃
[3/10]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
んだヴィータ! そんな、お前……なぁ!」

「いや、何がなぁなんだよ。とちりすぎだろ」

 ヴィータの突拍子もない発言に聖はうまくろれつが回っていない。しかし、それはなのはも同じなようで、

「そ、そそそそそそうだよヴィータちゃん!! 私と聖くんがそんな……キャーッ!!」

「だからキャーッてなんだよ。うん? でも待てよ、そうなるとフェイトも入るな。大変だなー聖ー」

 なのははもはや後半は何もしゃべれなくなっていて、顔を真っ赤にしたまま俯いていた。だが、ヴィータはというと、悪戯っぽい笑みを浮かべながら聖を見る。

 その後は特に暗い話もなく、一同は会場に向かった。

 しかし、その中でもなのはと聖は時折視線が会うと、すぐに俯かせていた。







 会場に着くと、ヘリの中での暖かい空気とは打って変り、皆に緊張が走る。

「じゃあ、これから明日の陳述会が終わるまで警備任務に当たります。各自、交代時間をしっかりと把握して置くように。明朝には私と聖隊長は会場内に入るので。外の警備はヴィータ副隊長にお願いします」

「「「「はい!」」」」

「「了解」」

 なのはが告げると皆それぞれの持ち場へ向かっていく。聖もまた単独で自分の持ち場へと歩き出した。

 持ち場に着くと、聖は思念通話で安綱に呼びかける。

『なぁ安綱』

『なんですか? さっきの結婚のことなら自分で解決してくださいね。私は知りません』

『そうじゃねぇよ。この意見陳述会、やっぱり変じゃねぇか?』

『変とは?』

『なんつーか、こうやって一箇所に人を集めて身動きが取れなくさせてるようにも思えるんだよ』

 聖は壁に背をもたれ掛けさせながら安綱に聞く。

『確かに不自然ではあります。しかし、この意見陳述会は地上本部の運用方針を決めるものです。その場でクーデターがおきるともわかりません。もし、それが会場の中でおきてしまった場合のことを考えると会場内へのデバイス持込は禁止されるのも頷けます』

『けどよ……』

『はぁ……いいですか? 良く来てください聖様。今の貴方の仕事はこの場の警備です。それをおごそかにしてしまえば、ヴィヴィオ様との約束など到底果たせませんよ?』

 安綱の指摘に聖は一瞬苦い表情をする。しかし聖もそれを理解したのか、

『わかったよ、もう気にしねぇ。ヴィヴィオにも約束しちまったしな』

『子との約束を守るのは父親の役目ですよ』

『それもそうだ』

 最後にそういうと、聖は安綱との話を断つ。

 もたれかかっていた壁から背を離すと、聖は夜空を見上げながら小さく呟く。

「……出来れば俺の思い違いであって欲しいけどな……」





 夜も耽り
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ