第十七話
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・ヴァンテンバーグ。連合の元捜査官だ」
「元?」
「ああ、色々な捜査をしているうちにこの戦争の裏を知ってしまったが為に連合から抜け出した」
「それで」
「こいつを見てくれ」
ガトウから渡されれた資料をキティとともに見る。
内容は完全なる世界の分かっている拠点、目的、構成員等であるが現時点でこちらが手に入れている情報とあまり変わらないといった所だ。
ちなみにオレは前から、キティは後ろから読んでいる。
「めぼしい情報は無いな」
「こっちもだ」
その言葉にガトウは絶句する。
必死に集めた情報を相手も普通に持っている事に。
「......どうやってその情報を」
「最近元老院が大量に殺されただろう。オレの誇りを穢した代償として奴らには死んでもらった。その時に命乞いで勝手に情報をぺらぺら喋ってね」
もちろんそいつは命だけは助かっている。幽霊に怯える毎日になっているが。
「それで単刀直入にどうして欲しいんだ」
「完全なる世界の打倒に協力して貰いたい」
「却下」
資料を投げ返しその場を去ろうとする。
「待ってくれ」
「オレとエヴァは悪の魔法使いだ。最近は教授として行動していたが基本はお前達とは真逆なんだよ。これがどういう意味か分かるか」
「......対価を寄越せと」
「当たり前だ。オレたちは慈善家ではないからな。教授をしていた時だってオレたちに取っての利がそこにあったからだ」
「何を望むんだ」
「それはお前達が考えることだ。答えなんていくらでもあるだろうが、それを気に入ったのなら協力してやらん事も無い」
実際は協力する気はまったくない。ただでさえ赤き翼の連中(特にアルビレオ・イマ)は気に食わないのだから。それでも二つ、正解は用意してある。エヴァにも確認を取ったがそれならば良いと許可もある。果たして正解に辿り着けるかな。
「一日だけ待ってやる。それでだめなら諦め「妾をくれてやる」......アリカ王女」
予想外の所から声がかかる。
「アリカ王女、それはそう言う意味ですか」
「言葉のままじゃ。妾の血肉、髪の一本に至るまで全てをくれてやると言っておるのだ」
「アリカ王じっ!?」
ガトウが口を挟みそうになるのでグレート=ブリッジのときの様に影で口まで拘束する。
「なぜそこまでしようとするんです」
「無辜の国民を救うために」
「一つだけ言っておきます。悪の魔法使いを動かしたいなら本音を語る事です」
「......」
言い辛そうにするが辛抱強く待つ。
「......妹の、アスナの為に『教授』として力を貸して欲し
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