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迷子の果てに何を見る
第十六話
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女は驚いている。少女に至っては今にも泣き出しそうだ。
全て集まったのを確認してから陣を描く。それが済んでから今度は影から神木で作った弓を取り出す。
そして、ゆっくりと魔力で紡いだ矢を引き絞り放つ。その矢に導かれる様に霊たちが消え去っていく。

「縁があったらまた会おう」

影に弓を戻し兵器を魔法球の中に入れる。

「とりあえず外に出ませんか」



side out





side アリカ

壁を砕く音が聞こえて来た。
それがどんどん近づいてくる。
我が騎士が助けにきたのかと思ったが一組の男女だった。

「なんじゃ貴様らは」

二人とも何処かで見たことのある様な顔だったが思い出せない。

「それはこちらの台詞だ」

女の方が睨みつけてくる。
男の方は部屋の中央に飾ってあった何かに近づいていく。敵意は無いので放置する。
しばらく睨み合っていると急に怨霊たちが集まってくる。今までの様にただそこにいるだけではなく明確な意志を持ってこの部屋に集まって来たのだ。目の前の女は何もしていない。ならこんなことが出来るのは男の方だろう。
振り返ると男は何やら陣を書き始めておりその顔があまりにも真剣だったため声をかけることが出来なかった。少しすると書き上がったのか影から弓を取り出し魔力で作ったであろう矢を放つ。すると怨霊たちが次々と矢を追う様に消えていく。

「縁があったらまた会おう」

そう言うと男は影に弓を戻す。そして今の行動でこの男の正体が判明した。
こいつは『形なきもの』
グレート=ブリッジで連合、帝国両者を虐殺し赤き翼達を軽くねじ伏せる男。
そして恐れられている一番の原因は400年近く行方不明だったために目的が分からないからだ。
つまり気まぐれに殺されるかも知れないということだ。そんなことを考えていると。

「とりあえず外に出ませんか」



side out







side ナギ

今オレたちは姫さんがさらわれたと思われる夜の迷宮に来ている。
そしていざ突入しようと思ったときあの男が出て来た。
レイト・テンリュウ
グレート=ブリッジでオレたちが手も足も出せずに負けた男が姫さん達を連れて出て来た。
まさかあいつも完全なる世界の仲間なのか?
そう思った瞬間、オレはあいつに飛びかかっていた。



side out






side レイト

外に出るといきなりナギが殴り掛かって来た。
訳が分からないがとりあえず背後に回り腰を抱きかかえジャーマンをお見舞いしてやる。
思いっきり叩き付けてしまい頭が埋まっているが、まあ生きている
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