Development
第二十五話 共鳴
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くることはあるがな」
あぁ、そういうことか。結局、千冬さんも目をつけられてるんじゃないのかな……。
「そういえば、織斑先生のほうが敬語で話していましたが、織斑先生のほうが先輩ではないのですか?」
「……彼女はああ見えて、私より10歳近く年上だぞ?」
「え……えぇ!?」
素朴な疑問を素直に口にしたら、若干殺気を込めて千冬さんがとんでもないことを言ってきた。
あの二十代にしか見えない人が千冬さんより年上!? いや、別に千冬さんが老けて見えるとか言ってるわけじゃ……あぁ、殺気を抑えてください、千冬さん。
それにしても、どれだけ若作りなんだあの人は……。もう40近いんじゃ……いや、これ以上考えるのはやめよう、何故か遠くで殺気の発生源が増えた気がするし触れたらいけない気がする。
「ふん、まぁ彼女のことはいいとして、だ。ご苦労だったな、おかげで間に合った」
急に話題を変えるかのように、千冬さんが切り出した。
下手に何か言うのも怖いので、僕も普通に応対する。
「そうですか、織斑君はもう?」
「あぁ、既に準備はできている。オルコットとブルー・ティアーズに問題なければ若干の休憩の後に試合を始める。まぁ、問題など無いとは思うがな?」
どうやら、千冬さんにはバレていたようだ。
僕は、なるべく次の試合に影響がないように機体へ損傷が出るような攻撃は避けていた。
ビットなんかは破壊したほうが戦いは楽になるけれど、そうすると次の試合までに使えるようにするのは困難だ。そうなると僕がこの試合をする意味が薄れてしまう。
そういえば、織斑君はどこにいるのかと思ったら、ちょっと離れたところで箒さんと話していた。僕が来たから離れたんだろうか……箒さんにはまだ避けられてるからなぁ。
彼らの方を見ていたら織斑君と目が合い、彼が苦笑しながら軽く会釈してきたのでこちらも微笑み返しておいた。ん、ちょっと顔が赤い気がするけど大丈夫かな?
あ、箒さんに耳を掴まれてどこかへ連れて行かれた……よくわからないけど彼も大変だな。
「ふむ。では10分後に試合を開始すると伝えておいてくれ」
織斑君に気を取られている間に、どうやらオルコットさんとブルー・ティアーズの検査が終わったらしい。この様子だとどちらも問題ないようだ。千冬さんが山田先生にこのあとの進行の指示を出している。
「さて、西園寺。少し話したいこともある……ついてこい」
「わかりました」
いろいろと迷惑もかけてしまったので素直に従うことにする。さっきはあまりゆっくり話すこともできなかったし、しっかり謝っておかないといけないしね。
連れて行かれた先は、管制室には及ばないものの様々な機材がある個室だった。ここからでも観戦はできるようだけ
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