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ドラクエX主人公に転生したのでモテモテ☆イケメンライフを満喫できるかと思ったら女でした。中の人?女ですが、なにか?
二部:絶世傾世イケメン美女青年期
百四十六話:夢と現と乱れる心
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けてきて、便利に利用されてもいいって言ってくれて。
結局は甘えて利用し続けるみたいになってしまってる私を、ずっと甘やかしてくれるヘンリーを。
それでも私は選ばないって、もう決めてしまってるのに。
勝手なのは自分なのに、なんだか涙が出そうになって、ヘンリーの胸を押しながらまた言います。
「……ヘンリー。……離して」
最後に突き放すと決めてる相手の胸で、自分勝手に泣きたくない。
そう思って、今度こそ腕の中から逃れようとしますが。
逆に閉じ込めるようにまたしっかりと捕まえられて、またヘンリーの声が聞こえてきます。
「…………ドーラ……泣く、な…………」
間違いなく寝てるから、私がどんな様子かなんて見えてないはずなのに。
夢の中の私も、タイミング良く泣きそうになってるとでも言うのか。
片手でしっかりと私を抱き締めながら、もう片方の手が頭にやられ、起きてる時よりはややぎこちない感じに撫でられます。
「…………俺が、いる、から……ずっと……一緒、に……だから、大丈夫、だ…………」
ずっと一緒には、いられないから。
だからこんなに、悲しいのに。
なのにヘンリーがそんなことを言うから、堪えきれなくなった涙が溢れ出して。
寝てるというか、たぶん半覚醒状態のヘンリーに、頭を撫でられながら。
結局そのままヘンリーの胸に顔を押し付けて声を殺しながら、ヘンリーの胸で。
思いっきり、泣いてしまいました。
それからしばらくして、私がすっかり泣き止んで、腫れた目はホイミで治して。
さすがに起きるんじゃないかとドキドキしながら、涙で濡らしてしまったヘンリーの服はドライヤーの魔法で乾かして、無事に証拠隠滅も済ませたところで。
「……ドーラ?…………なんで?」
「……ヘンリーが、離してくれなかったんだからね?」
ヘンリーがようやく目を覚まし、結局離してもらえずに腕の中に収まったままの私を見て混乱しつつ、言葉を発します。
見た感じ、私が押し倒して襲ってるみたいになってるからね!
事実とは大きく異なるので、そこは間違いなく主張しておかねば!
「……そうか。……あれ?……夢、だよな?」
「なに?なんか、夢見たの?」
私の言葉を疑うどころでも無く(状況はともかく、内容的には疑う余地の無いことではあるけれども。普段の関係からして)、まだ混乱した様子で呟くヘンリーに、すっとぼけた問いで返します。
夢でもあり途中からは現実でもあったわけですけれども、現実として認識されると困ることが多々あるのでね!
全部が夢だったんだと、そう思って頂きたい!
私の問いに、心なし気まずそうな感じでヘンリーが答えます。
「
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