暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜黒影の死神〜
『十三話』〜なのはの失敗〜
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てとてつもなく速い何かが通り過ぎた。
 キーパーさんとマネージャーさんがいたところには





「ふぅ、危機一髪って感じだな」





 意識を失った二人を抱え、ハンカチでジュエルシードを掴む拓斗君がいた。





 拓斗side

 危ないところだった。
 あと数秒遅かったら間に合わなかっただろう。
 それを考えると背筋が寒くなる。


[(無事に間に会ったんだからそんなマイナス思考やめね?)]

「(それもそうだな)」

「拓斗君!!」


 ソウルと話しながら抱えている二人を寝かせていると、高町がこちらに走って来た。


「な、なんで拓斗君がここにいるの!?」


 高町はすごい剣幕で迫ってくる。なんで?俺なんかマズイことした?


[(いやいや、無関係だと思ってる奴がいきなり現れて問題解決したら誰だって驚くだろ)]

「(え?俺の選択マズかった?)」

[(別に、おまえがやらなかったら暴走してただろうから間違ってはいないさ)]

「拓斗君!」

「ち、近い!近いから離れろ!!」


 何も話さない俺に高町はさらに迫ってきたため顔がとてつもなく近い。あと一pもしないで唇が触れ合う距離だ。
 俺の指摘で気づき高町は顔を真っ赤にして俺から離れる。


「………それで、なんでここにいるの?」


 恥ずかしさが抜けてないのか、少し赤くなりながらも高町は同じ質問を聞いてくる。


「あの時のおまえどう見たって様子おかしかっただろ?気になって追いかけて来たんだよ」

「え………」


 高町の顔が先程走り去る時より早い勢いで青ざめていく。
 そのまま肩に乗せたままのユーノと顔を見合わせ始めた。
 おそらく今の俺をどうすればいいか念話で話し合っているのだろう。





なのはとユーノの念話






「(ど、どどどどうしようユーノ君!?)」

「(なのは、とにかく落ち着いて!?)」

「(でもっ!魔法の事がばれちゃったかもしれないんだよ!?)」

「(落ち着いてよなのは。自分で『かもしれない』言ったでしょ?まだばれたわけじゃないよ!)」

「(え?ホント?)」

「(本当だよ。ばれてなかったらそれで大丈夫だしね)」

「(でも、もしばれてたらどうするの?)」

「(その場合は魔法の事を話すかもしくは……)」

「(最悪………










  記憶を消さないといけない。)」
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