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《SWORD ART ONLINE》ファントムバレット〜《殺し屋ピエロ》
とびきりのゲスト
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「あっは! さっきの威勢はどうしたよ!?」

追いすがる《着弾予測線》を自慢の脚力で振り切った道化師メイソンは、大きく跳躍するとともに両手に握った相棒の魂を解き放つ。立て続けに炎と銃弾を吐き出す黒い死神は、その名をUzi-Pro《ウージープロ》と言った。

イスラエルが中東戦争を契機に作り出したサブマシンガン。その最新モデルがこれである。ピストルサイズまでダウンジングに成功しながらも毎分1050発の連射性は悪くない。《ガンゲイル・オンライン》でもそれは最高レベルのステータスとして忠実に再現されていた。アンチ・マテリアル・ウエポンという称号を冠される所以だ。

それを2丁、自在に振りまわしつつ引き金を絞り、多数の敵を相手に踊って見せるのがメイソンのスタイルだった。飛び交う弾丸など彼にとっては合間に入る狂言に過ぎない。

故に、地面に這いつくばる腰抜けの気持ちは永久に理解できないと思った。

ーーまったく奴らのしらけ具合ときたら目も当てられない。危ない橋を渡ってみせるところに面白さがあるんじゃないか。死んだら死んだで所詮ゲーム。その時は達の悪いジョークで相手を笑わせてやればいい。そんなことも理解できないから、お前たちは弱いんだよーー!

牽制に敵が怯んだ直後、ダン!とコンクリートの壁を蹴りさらに上へと飛ぶ。敵の伏射姿勢は被弾面を小さくする代わりに上空への射角を犠牲にしていた。まさか彼らも10メートル上から強襲されるとは思ってもみまい。

僅か数秒間の敵の動揺と、反撃を受けない絶好機をメイソンは見逃さなかった。

「楽しもうぜ、ゲームなんだからさぁ!」

自由落下を始める体。容赦なく《ウージープロ》達が咆哮をあげ、マガジンの弾をすべてばらまいた。薬莢が飛び跳ね、銃身が焦げる匂いが鼻孔に絡みつく。目がくらむようなマズルフラッシュの向こう、鋼鉄の雨が敵のプレイヤーに突き刺さったのをメイソンは見た。

これであと3人。

にぃ、と笑いながら着地と同時に転がり衝撃を殺す。生身でやったら間違いなく骨折ものだが、ここらへんの鷹揚さは流石ゲームと言ったところか。

おっとり刀の反撃を振り向きもせずに躱し、メイソンは一旦後退した。そろそろ弾数が怪しい。節約しつつ、場合によっては護衛対照の援護も借りねばなるまい。こんなことなら”あれ”を持ってくるんだったと遅い後悔をする。

グリップ内に収納されるマガジンの弾数は50発。予備の4つ分を考慮しても300発。1人の兵士が携行するには十分すぎる数だが、実際はこれでもまだ足りない。1対7以上の戦闘をこなしているのだから当然だ。

苛立たしげに舌を鳴らしながら、マガジンを手早く交換する。《自動リロード》等の反則スキルは存在しないため、戦闘中に弾が切れればメイソンでも
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