月光校庭のエクスカリバー
第39話
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て席を立つ匙だが小猫に捕まり再度座らされた。
こっちとしても戦力が一人でも欲しく、そしてこの話を会長に知らされたら部長にも話が行くのは必然。逃がすわけにはいかない。
「そうか。会長は厳しいのか。そう会長に伝えておこう」
「だぁぁぁ!やめてくれ!マジでしごかれる!!拷問される!!」
思っていた以上に効果があった。そこまで怖いんだろうか・・・。
だが容赦はしない。
「なら手伝ってくれ。ばれなければ大丈夫だ」
「うぅぅぅ・・・」
渋々ながらもわかってくれたようだ。
「・・・完全に脅しだな」
「・・・詐欺師みたいです」
二人がこそこそと話している。
この程度で詐欺師よばれるなら世の中もっと詐欺であふれているだろう。
そもそも騙してすらいない。脅しの自覚があるが
「メンバーも決まったところで、あいつらを探すとしようか」
「・・・そう簡単に見つかるでしょうか?」
「極秘任務みたいだし、根気よく探すしかないか」
「まぁ、この町に滞在している以上どこかの宿泊施設を使ってるはずだ。その辺りから探すぞ」
教会側が保有する拠点があるのならそっちを使うだろうが、拠点になりそうな場所は町はずれの半壊している教会くらい。さすがにあそこを拠点にはできないだろう。
ここは地方都市だし、宿泊施設も限られる。その辺りを捜索しながら次の策を練るとしよう。
◇◆◇
そう考えていたんだがその必要はなくなった。
すぐに見つかったからだ。それも
「迷える子羊にお恵みをー」
「どうか天の父に代わって哀れな私たちにお慈悲をー」
物乞いをしている。
白いローブを着た二人組が人通りの多い場所で物乞いをしている。
ものすごい目立っている。本当に極秘任務をしているのかと疑うくらいに目立っていた。
「なんてことだ。これが先進国であり経済大国の実体か。これだから信仰の匂いのしない国は嫌いなんだ」
「毒づかないでよ、ゼノヴィア。路銀の尽きた私たちは異教徒共の慈悲なしでは食事もとれないのよ?」
なんで金が無いんだ。幾らなんでも任務のために旅費くらいは出てるはずだろう。そんなに教会は財政難なのか?
それに恵んでもらおうとしている人間の態度じゃないな。
「もとはと言えばお前がそんな詐欺まがいな絵を買うからだろう」
そういうゼノヴィアの後ろには二人の荷物と布に包まれた聖剣、そして謎の絵があった。
俺は芸術の才があるわけでもないが、その絵は陳腐な感じがする絵だった。
「何を言うの!?ここには聖なるお方が描かれているのよ!展示会の関係者の人も言ってたし」
「ならだれが描かれているんだ?私には誰一人思い浮かばないが」
「たぶん・・・ペトロ様・・・?」
わからないまま買ったのか。完全に騙されてる。
「こん
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