孤高の反逆分子
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が遅いのがいけねえんだろ」
少年はなぜ怒られたのか分からないといった様子で少女に言い返した
「何よ!乙女の大事なプライベートルームに勝手に入って、しかもいたいけな女の子が寝ている布団を剥ぐなんていったいどういう了見よ!」
「ギャーギャーうるせーな。俺はちゃんと部屋はいる前にノックもしたし返事がなかったから勝手に入っただけだ。大体何度もお前の部屋には来てるんだから別に問題ないだろ。」
「そういうことを言ってるんじゃないの!大体あんたはデリカシーってもんがないのよ。ちょっとは乙 女心を理解しようとしなさいよ」
「馬鹿言ってんじゃねえよ。お前に乙女心なんかねえだろ。がさつだし、乱暴だし、おまけにだらしないときた。これで乙女のようなデリカシーさがあるとでも」
「ウッ しょ…しょうがないじゃない。このだらしなさはお母さん譲りなんだし……って大体あんただってだらしないじゃない」
二人が言い争っていると少女のおなかがお昼を過ぎたことを感じ大きな音を立てた
「あ………」
少女の顔が赤く染まる
「ふっ、やはりお前に乙女心を語るには早かったようだな」
「そ…それとこれとは関係ないでしょ。でもおなかすいたな、ねーえ一輝くーん、この哀れな少女に食べ物をめぐんでー」
「金とっていいか?」
「そこをなんとか、お代官様ー」
「ッたく、後でなんかおごれよな」
「さっすが一輝さん、話が分かる!」
そんなこんなで霧谷 一輝は、幼馴染の穂波 沙希のため昼食を作り始めた
一輝が昼食を作っている間、沙希は最近はまっているアクションゲームを始めた
30分後テーブルの上にはありあわせのもので一輝がつくった冷やし中華が氷に冷やされながらおかれていた
キンキンに冷えている冷やし中華はありあわせのもので作ったとは考えられないほどおいしそうだった
「うわー、おいしそー、さすが一輝。料理を作らせたら右に出る者はいないわね。」
沙希がアクションゲームを程よいところでセーブし冷やし中華にまで近寄って一輝の料理の腕を褒めちぎった。
「そ…そうか、ならいいんだ」
唐突に褒められて戸惑っている一輝を見て沙希は笑顔になりながら
「うわー照れてる、照れてる。可愛いー」
茶化した。
「う…うるせー、さっさと食え!温まっちまうぞ。……ん、そういえばこの部屋涼しいな」
一輝が言った通り、この部屋は一輝の部屋よりも7度ほど涼しかった。部屋の壁にかかっている温度計も35度前後をさしていた。
「ふっふっふ」
すると突然、沙希が怪しく笑い始めた。
「よくぞ言ってくれました。実は一昨日に、念願のクーラを買ったのよ」
沙希はにこやかにほほ笑みながら押入れの障子をガバ
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