第三話
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「メル・ウォン・レイス・ラーメルス。氷の精霊17頭、集い来りて敵を切り裂け。魔法の射手、【連弾・氷の17矢】!」
氷の矢が十七本飛び、的である木を切り裂いてへし折った。
「よし、今日はこんなものだろう。それにしても習得が早いな、この分だと後ひと月もあればそこいらの立派な魔法使いよりも強くなれるだろう」
「そりゃいいな。それより気になったんだが。肉体強化の魔法ってある?」
「あるぞ、それがどうした」
「いや、オレの世界って肉体強化の仕方が薬か気でしかなくてな。魔法と気を同時に使って肉体強化をすればなかなか楽しそうなことになると思わないか」
「ああ、そんなことか。悪いがそれは無理だ。魔力と気は反発し合うものだから今まで誰一人としてそんなことが出来たやつはいない」
「なら、オレがそれを完成させてやるさ」
「確かにレイトなら出来そうだが、まあいい。教えてやるよ」
エヴァから簡単な肉体強化の魔法を習い試しに使ってみる。
「メル・ウォン・レイス・ラーメルス。戦いの歌」
軽く体を動かしてみる。気で強化するよりも動きが鈍いが初歩なので仕方ないのだろうと思う。
次にこのまま気で強化しようとする。途端両者が反発し合い爆発する。
「のわっ!」
エヴァは最初からこうなると知っていたのか障壁で防御していた。
「ハハハハハ、無様だなレイト」
「痛たたた。思ってた以上に効いた」
「それでどうなんだ。まだ続けるつもりか」
「当たり前だ。もう解決案も浮かんだしな」
「何!早すぎるぞ」
「見てろよ。左手に魔力、右手に気。合成」
左手と右手に同等の魔力と気を集めて混ぜ合わせそれを羽織る形で体に纏わせる。
「成功」
「一体何をしたんだ」
「未完成だけど簡単だよ、魔力と気を同等に集めて体内から強化するんじゃなくて纏う感じで体外から強化してるだけ。今度はこれを体内から強化できる様にすれば完成かな」
「お前には心底驚かされるよ」
「お褒めに預かり恐悦至極」
その後二時間程でこの技術は完成し咸卦法と名付けた。
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