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ゲルググSEED DESTINY
第八十五話 我劣らじと
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の悪い攻撃だぜ。仕掛けてくること前提で攻撃を仕込むなんて良い度胸じゃねえか……』

ビームブーメランの攻撃はあくまでも仕込み、わざと回避させるような軌道を描く様に移動させ、ビームライフルでの攻撃は牽制かつ誘導。そして、一見本命と思わせる収束ビームによる攻撃こそ最大の囮――――ビームブーメランの孤を描く軌道がマーレを切り裂こうとしたのだ。
間一髪でそれを直感的に察知したマーレは回避行動に移ったが、本来であればそれはそれで囮となる収束ビームで狙えるという非常に厄介な攻撃だった。マーレがその二つの攻撃を躱せたのは、ひとえにその直感によるものだ。だがもし、彼の乗っている機体が、マーレの求める要求に至らず反応速度が追いつかなかったり、彼に合わせた専用チューンでなければ間に合わず、落とされていたかもしれない。

『だが、本命も囮も防がれるとはな……』

『技術屋風情の正規の軍人ですらない人間が……一々癇に障るんだよ』

確かに今の攻撃は熟練のパイロットであっても落とされる様な攻撃だったのは事実だ。だが、その攻撃でマーレが落とされなかったことが予想外と言った様子を見せるのはマーレとしては腹立たしい事この上ない。
実際、コートニーが相手を軽んじていたのは事実である。プラントのコーディネーターで高い空間認識能力を持っていることを確認されている数少ないパイロットであり、それが彼の実力に高い保証を与えているのだ。はっきり言ってしまえば、彼は自分より強者となる敵がいることを理解していても、テストパイロットであることが多い彼は、そういった敵と真剣に命を懸けて戦った回数自体はそう多くない。故に、本人が自覚しているかどうかはさておき、彼がマーレを侮っている部分は確かにあった。

『鬱陶しいんだよ!羽虫風情がッ!』

ビームサーベルを抜いてマーレは接近戦を仕掛けようと動く。コートニーはそれに応じるかのようにエクスカリバーを再び抜いて構えた。サーベルとエクスカリバーが衝突する。否、マーレが両者の武器を衝突させた。
デスティニーインパルスのエクスカリバーはシン達の特注されたアロンダイトなどと違い対ビームコーティングが施されていない。そしてマーレのRFゲルググのビームサーベルの出力は、通常の機体が持つビームサーベルよりも威力が高かった。結果、ビームサーベルはまるでバターを斬るかのようにエクスカリバーを断ち切る。

『――――なッ!?』

これに驚いたのはコートニーの方だ。対艦刀は一撃で敵を仕留める威力の高さを誇っていることを含めて、一部の優秀なパイロットにとってはオプションや幾つかの武装の一つとしては有用である。だからコートニーは敵の攻撃を受け流す、或いは躱すことでそのまま一閃の元に断とうとしたのだ。
だが、同等レベル以上の相手と接近戦で戦う場合であったな
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