第十章 イーヴァルディの勇者
第八話 エルフ
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当たる石だけを正確に選びそれを取り除いた。
石の散弾から抜けた士郎。だが、
「―――が、ぁ?!」
―――尻尾か?!
通り過ぎたかと思った石蛇の尻尾の先端が跳ね上がり、士郎を下から襲いかかったのだ。抉るように振るわれた石蛇の尻尾。完全に不意を打たれた攻撃。逸らすことも避けることも不可能。だから士郎は、
「一本もってかれたか」
叩きつけられ、地面に転がりながらも立ち上がった士郎が力なく垂れ下がった右腕を左手で抑える。
力なく垂れ下がる右腕は折れていた。
士郎は咄嗟に迫る石蛇の尻尾を右手で殴りつけたのだ。その反動で直撃を避けた代償は右の腕一本。それが大きいのか小さいかの判断は今はまだ出来ない。
また、石の散弾も逸らしたとはいえ、完全に避けた訳ではないため、全身に出来た小さな傷からは赤い血が流れ出ており。士郎はその身を自身の血で赤く染め上げていた。
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