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銀河転生伝説 〜新たなる星々〜
第25話 ミンディア星域会戦 後編
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ントルーデ隊を先頭にした3次に渡る突撃で、立ち塞がったシュタインメッツ元帥の近衛艦隊を突破する事に成功した。
が、その前方に現れた艦隊に目を見張る。

それは異様な艦隊であった。

旗艦である超巡航艦バーキアを筆頭に、戦艦ベルリン、オストマルク、空母サニー・シーを主力艦とした800隻程で構成されているこの艦隊は、その全艦が痛艦である。

彼らは、

「嫁がいれば怖いものなど無い!」

「ヒャッハー、汚物は消毒だー!」

「○○○たんハァハァ…」

などと基本的に士気《テンション》が高く、1艦でも撃沈どころか損傷させたなら

「良くも俺の嫁をー!」

「○○○たんの仇は俺が撃つ!」

と、さらに士気が上がってしまうので余計に性質《たち》が悪い。

この艦隊を指揮するのは秘密結社『銀河団』の幹部にして厨二病患者、銀河帝国一の邪気眼使いロメロ・フォン・バルタン少将。
当然ながら、彼も転生者である。

「グハハハハ、俺の右手が疼くぜぇ!」

………何処から見ても唯の厨二病患者だが、その実力は『未来の宇宙艦隊司令長官』と称される程である(ちなみに、彼の夢は宇宙艦隊の全艦艇を痛艦にすることであり、『もしあいつが宇宙艦隊司令長官になったら大変なことになる』と反対派も多い)。

「敵は俺の異能で弱っている、このまま一気に押し返せ!」

バルタンの手腕と艦隊の士気の高さが相まって、800対3000という戦力差ながら疲弊の極みにあるバドエル艦隊を押し戻した。

更に、

「なっ、 これは……そんな!?」

「どうした?」

「て、敵が我が軍を半包囲しようとしています!!」

「なんだと!?」

後方に下がった筈の第一〜第四陣の艦隊がいつの間にか連合軍を半包囲するように展開していた。
各艦隊はいったん後ろに下がった後、横にスライドして徐々に包囲陣を構築していたのである。

皇帝を討ち取ることに躍起になっていた連合軍はこれに気づけなかった。

「やられました。まさか皇帝の本隊が囮とは……」

「だが、敵の中央部が薄い。このまま中央突破を掛けるか?」

「他の艦隊が混乱しています。下手に中央突破に出てもタイミングがバラバラになり各個撃破されかねません。それに、敵はまだ予備兵力2個艦隊を温存しているので今の状態では突破は叶わないかと」

「くっ……」


連合軍のピンチは、逆に帝国軍のチャンスである。

「よし、敵の両翼を砕く。グエン・バン・ヒュー、ハルバーシュタット艦隊に出撃命令を。最大戦速で突進し敵の両翼を喰らい千切れ…とな」

「はっ、直ちに」

今が好機と見たアドルフは温存しておいたグエン・バン・ヒュー、ハルバーシュタットの両艦隊に突撃命令を下す。

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