八 写輪眼
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及ばない強者(つわもの)だよ」
独り言のようなその小声は我愛羅の耳にしっかり届く。一瞬目を見開いた彼は、視線の先を金髪の少年――うずまきナルトに向けた。
君麻呂への殺気が、ずっと前方を見据えているナルトの背中に移行する。殺気に気づいたのか、ふと背後を振り返ったナルトは我愛羅に対して笑みを浮かべた。
薬師カブト・君麻呂が辞退し、二十二人となった下忍達はハヤテの話をまだかまだかと待っていた。
ハヤテはサスケを辞退させるか否かと揉める背後の会話に耳を傾ける。
「―――大蛇丸の言ったことも気にかかる。サスケはこのままやらせ、様子を見ていく」
そう決断を下す火影にアンコは反論しようと口を開くが、火影の次の言葉に渋々引き下がった。
「但し呪印が開き、力が少しでも暴走したら止めに入れ」
どうやらサスケは予選続行という結論に達したと把握したハヤテは、ごほんと咳をして下忍達に目を向けた。
「え――…ではこれより予選を始めますね。これからの予選は一対一の個人戦、つまり実戦形式の対戦とさせていただきます。二十二名となったので合計十一回戦行い…その勝者が第三の試験に進出出来ますね。ルールは一切無しです。どちらか一方が死ぬか倒れるか…或いは負けを認めるまで戦ってもらいます。え―死にたくなければ、すぐ負けを認めてくださいね。但し、勝負がはっきりついたと私が判断した場合…ごほっ」
一度咳き込んで、彼は下忍達の顔触れを確認するように見遣った。
「…無闇に死体を増やしたくないので止めに入ったりなんかします。これから君達の命運を握るのは…」
ちらりとハヤテの視線を受けたアンコが指示を送ると、闘技場壁の一角が動き出す。
その中には回転式の巨大なパネルが埋め込まれていた。
「これですね…この電光掲示板に、一回戦ごとランダムに選出された対戦者の名前を二名ずつ表示します。では早速ですが、第一回戦の二名を発表します」
ハヤテがそう説明し終えるのと同時に、電光掲示板に名前が無作為に表示され始める。下忍達が息を呑んで見守る中、掲示板には二名の名前が選出された。
―――『うちはサスケ』VS『あかどうヨロイ』―――
「では掲示板に示された二名、前へ」
ゆっくり受験者たる下忍達の前に出た二人――うちはサスケと赤胴ヨロイは対峙する。
(ふっ、いきなりとはな…)
激痛が走る首筋の呪印に耐えながら、サスケは僅かに口角を上げた。
「第一回戦対戦者、赤胴ヨロイ・うちはサスケに決定。異存はありませんね」
ハヤテの言葉にすぐさま了承を返す二人。その光景を見て、音の額当てをしている男が興味津々といった様子で目を細める。
「え―ではこれから第一回戦を開始しますね、ごほっ。対戦者二名を除く
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