二 幕開け
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の隠れ里の優秀な下忍がたくさん受験に来ている。ま、音隠れの里に至っては近年誕生した小国なので情報は余り無いが…それ以外は凄腕の隠れ里だ」
「な…なんか自信無くなってきましたね…」
不安げに眉を下げたヒナタが呟く。
「つまり…此処に集まった受験者は皆…」
「そう!各国から選りすぐられた下忍のトップエリート達なんだ。そんなに甘いもんじゃないですよ」
そう締めくくるカブトの言葉に、サクラ達は、エライ場所に自分達は来てしまったんじゃないかと緊張し始めた。
一方その頃―
「なにをしている、多由也」
「ナルトを探しているに決まってんだろ」
周囲を注意深く見渡す深紅の髪の少女―多由也に、白髪の少年―君麻呂は呆れたような目を向けた。
「…ナルト様は時間通りに来るお方だ。遅刻など万に一つもない」
「そりゃそうだろーけどよ」
多由也は険悪な目で君麻呂を睨むと(やっぱりコイツは気に食わねえ…)とぼやいた。
その時、教室の隅にいた騒がしい集団の中から、一際大きな声が教室中に響き渡った。
「オレの名前は波風ナル! てめーらにゃあ負けねーぞ!」
教室内にいる下忍達全員を指差しながら吠えるのは、あのナルト似の金髪少女。
その目立ちっぷりに、君麻呂と多由也は頭を抱えた。
(なまじ似ているだけに、キツイな…)
(あのバカチビ…中身はまったく似てねェな…)
内心失礼なことを考えていた二人は、騒がしい集団の中に顔見知りがいるのに気づいた。
「あれ…カブトが今叫んでたガキ共に接触してるぞ」
「ふむ、額当てからして木ノ葉の忍びだが…。器候補・うちはサスケの情報収集じゃないか?」
小声で話しながらも、多由也と君麻呂の両眼は先ほど啖呵を切った金髪少女を捉えている。
「さて…やりますか…」
そのような喧騒の中でも、顔面を包帯で覆った男の小さな呟きを二人は聞き洩らさなかった。
一応同じ音隠れの下忍三人が、音隠れの里を小国扱いしたカブトが気に食わなかったのか、なにかしら行動を起こそうとしている。
「あのヤロー共、何する気だ…」
「カブトさんが音のスパイだと知らないのだろう」
そうこうする間に、教室天井ギリギリの高さまで跳んだ音隠れの一人―ザクが、カブトに向かってクナイを投げた。
―その時 一条の金の矢が奔った。
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