序章
[2]次話
―――――むかし 妖狐ありけり
その狐 九つの尾あり
その尾 一度振らば
山崩れ 津波立つ
これに因じて人ども
忍の輩を集めけり
僅か一人の忍の者
生死をかけ これを封印せしめるが
その者 死にけり
その忍の者 名を 四代目火影と申す――――
九尾の妖狐襲来。
数多の犠牲をふせぐために、四代目火影は一人の赤子に九尾を封印した。
赤子の兄―己の息子に恨まれながら彼はこの世を去る。
四代目火影には二人の子供がいた。
双子の兄妹だったが、【生まれたばかりの赤子】という条件から妹が妖狐の器となった。
己の代わりに九尾を封印された妹――彼女を守るために双子の兄は決意する。
のちに九尾を封印された赤子は九尾と同一視され、木ノ葉の里民に暴力を振るわれる。
その子が本当は九尾を封じられてなどいなく、ましてや双子の兄だとも気づかずに。
彼は妹の姿に変化し、三代目火影すらも欺いた。
しかし妹が四歳になった時、火影に真相がばれる。
彼は火影に妹を任せると里を抜けた………夢を実現させるために。
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