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願いを叶える者(旧リリカルなのは 願いを叶えし者)
やっぱりお前かこのやろう
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あれで手加減とは…恐れ入る」
観客は静まり返り、ヒースクリフは息を整えていった。
「そろそろ決めるかっ!」
一瞬でヒースクリフに肉薄し、一刀両断ーーー
"ガァァン!"
確実に当たるとされた一閃はいつの間にか現れた盾に防がれーー
「おっと」"ヒュオンッ"
迫るカウンターをしゃがんで回避。
少しの距離をとり、相対する。
「まさか、避けられるとは思わなかった」
「防がれるとは思わなかった。
………が、これで確信した。
この後絶対に会談して貰うぞ」
ユウジは素早い操作でアイテムストレージから一振りの剣を具現化する。
その剣を手に取り、構えた。
「……なるほど、思った通りだな。
良いだろう。勝敗に拘らずに会談の場を「いらねぇよ」」
「俺が勝ったら………だ」
「……良かろう」
両者がもう一度構え直し、お互いを見据えた。
「二刀流……?」
控え通路から見ていたキリトはユウジの持つ赤と青の剣にめを奪われていた。
「残念ながら違うよ。
あれはアイテムストレージから具現化しただけ。
剣そのもののダメージは変わらないからね」
「でもアイツはソードスキルを使えない!
システムアシストだって着かないんだ!」
「ユウジは元々二刀流なんだよ。
そしてあの双剣はフランベルジュとヴォーパルソード。
二刀一対、マテリアルブレードって呼ばれるユウジがリアルで使っていた物だよ」
「……リアル?」
「まぁ、そこら辺はきにしないで…ほら、決着だ」
「疾っ!」
ーー見えない。
ヒースクリフはそう感じていた。
キリトの速さなど比べ物にならないほどの速さ。
そしてーーー
"ガァァン!!"「ぐぅぅぅぅ!」
剣劇の重み。
オーバーアシストさえも追い付けないほどの速さと正確さ。
"ガキィ!" "バンッ!"
「ぐ、ぬ、がぁ!」
苦し紛れに彼の胴体に向けて横一閃。
瞬間、彼は笑っていた。
私が放った一閃は飛び上がりで回避されーー
「双刃斬!」
空中で一回転しながらその回転速度を利用して、両手にもつ剣を降り下ろす。
「ぐぁ!?」
硬直状態にあった私はオーバーアシストを使用できず、両肩を切られ、敗北した。
ーーーワァァァァァァァァ!!
会場が歓声で震動し、ヒースクリフはユウジに一言告げると去っていった。
『翌日、午後2時頃、第一層始まりの町、噴水前で待っている』
「……………」
ユウジは装備を普段着に変更して闘技場を後にした。
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