暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜困った時の機械ネコ〜
第2章 『ネコは三月を』
第32話 『だからこそ』
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情を一切持っていなかったらしい。貰うことを第一に考えていれば、嬉しいことは彼にとって当然のようだ。
「シャマル先生の言葉が悪かったのかなぁ」
「ネコさんの融通の無さね」
スバルとティアナの会話を聞き、なのはは以前コタロウが「いつもトラガホルン夫妻を困らせる」といった類の言葉を思い出し、間違いないと納得して頷いた。
彼は妙な部分で、人と思うところがずれるようである。
「おー、準備できとるなぁ」
振り返るとはやてとヴァイス、そしてヴォルケンリッターがこちらに向かって歩いてきていた。
「コタロウさん、どうしたんですかい? そのおでこ……」
「ヴィータ三等空尉に叩かれました」
「……察しろ」
ヴィータはヴァイスが不思議がって自分の方を向くまえに答えると、芝生の上に敷かれている、赤、黄、白が格子状に描かれたシートの上に靴を脱いで腰を下ろし、無言で全員をせかす。
シートは1枚で5人はゆうに座れる広さで、それを3枚使って場所を確保していた。そして、その各シートにはバンとその具であるレタス等の野菜類、ハム等の肉類の他に、ポテトがメインのサラダや、ジャム等、手の込んでいない簡単なものが揃えられている。これらを自分で『料理』して食べるのだ。
「ネコさん、こっちです! こっち!」
リインはすでにシートのやや中心に近い位置に座っており、招き猫のようにコタロウを招いていた。彼が彼女の招くままに移動すると、周りもそれに合わせて座ろうとする。
ヴァイスは靴を脱ぎながら、
「しっかし、良い天気なのはいいけど、ちっと眩しいな」
「ちょうど、太陽も真上ですしね」
スバルもつられて空を見る。
雲も今日は少なく、太陽がすこし強めに照らしていた。
すると、
「傘、
日傘形式
(
パラソルスタイル
)
」
コタロウはリインの正面に座る前に傘を抜き取り、近くの繋ぎ目に突き刺し、
「
大きく
(
ラージ
)
、
光透過
(
トランスルーセント
)
」
野点
(
のだて
)
傘に変化させ、言葉通りにシート全てを収まるほどに大きくさせたあと、木洩れ日程度の光を入れるように半透明化させた。
『…………』
「グランセニック陸曹、この程度で宜しいでしょうか?」
「……あ、はい」
彼が頷くのを確認して、コタロウは座ろうとすると正面にいるリインが口を開いた。
「ネコさんのデバイスは何ができないんですか?」
「不可能の方が多いので、可能なリストを後でお渡しいたします」
「い、いいです。少し、興味があっただけなので……」
「そうですか……わかりました」
少し首を傾げながらも、彼はシャマルから貰ったお弁当を脇へ置くと、近く
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