暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜困った時の機械ネコ〜
第2章 『ネコは三月を』
第30話 『それはあなたです』
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上がるが、気だるさはなく、心地よい。
[フェイトちゃん、今のはさすがに……]
なのはから念話が入る。明らかに危険性ある行動だとフェイトは言葉遣いから判断できた。
しかし、
[……ごめん、なのは。今は、集中したいんだ]
彼女の言葉を押しのけた。屋上には一切目を向けない。
コタロウと間合いを詰め、一撃、二撃と剣を振るい、接近戦を繰り広げながら魔力弾を放ち、自身もその弾幕の中に侵入し、さらに剣を振るう。そして、距離をおいてはまた攻めるとったことを繰り返し続けた。
彼は傘の長さを自由に変えて、彼女の軌道を擦りながら逸らしていく。
精神はますます研ぎ澄まされ、自分たちを見ている人たちはもとより、空の景色も分からなくなるほど視界が狭まり、対象がコタロウだけに絞られていった。ただ、周囲を飛び交う自分の魔力弾は手に取るように分かり、軌道修正したりなとでして彼に向かわせる。
また彼女は彼から距離をとり、呼吸を整えながらカートリッジを3ロード。足元に魔法陣をひき、魔力を練り上げる。魔力が変換され激しい稲妻を周囲に呼び起こし、コタロウに手を翳すと、そこに照準と砲口の役割を果たすリングが二重三重に出現し、手のひらに自身とロード分の魔力が収束していく。相手の姿が霞むほどだ。
その後、
「プ、ラズマ……スマッシャーーーッ!!」
コタロウに向けて砲撃を撃ち放った。
――――試験開始 9〜14分 out eyewall
フェイトがコタロウに向かって左右から攻めるように魔力弾を放つ。
シグナムは先程のフェイトの斬撃や正面からの弾幕にとった彼の行動を見て、
「当たるものだけ、軌道を逸らす、か」
「バリアやフィールドを使わず、使う防御壁はシールドのみ。しかも、接触時に接触箇所だけ展開して擦る」
ヴィータと揃って片眉を吊り上げるが、フェイトからこぼれる微笑みをみて、自分が拳を握っていることに自覚はあった。
一つは武者震いであり、もう一つは、
(……しかし、まぁ)
何故断ってしまったのかという後悔である。
今まで、魔力量の大きさはその人の実力とほぼ比例し、魔力量が少なくとも、雰囲気からその人の実力を判断できた。だが、彼の場合、そのどれにも当てはまらず、とても戦う人間には見えない。
まさか、戦いの面でも彼に驚かされるとは思わなかったのだ。
(……うゥム)
上空を見上げながら腕を組み、左右の魔力弾がコタロウに迫るのを見ながら、仕方がないとシグナムは首を振る。次回強制的にこちらから迫ってみるかと考えを無理やり完結させて、ひとまずフェイトに自己投影することによって後悔を軽減する作業に写ることにした。
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