暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜困った時の機械ネコ〜
第2章 『ネコは三月を』
第30話 『それはあなたです』
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(よしっ!)
彼の背中がフェイトには見えた。彼女は既に振り下ろすだけの状態であり、そのまま彼の右肩に狙いをつけ、振り下ろす。
『――なっ!』
降りぬいたとき、彼女の予想としては左足のほうを抜けて終わるはずなのに、実際は右足のさらに外側へ抜けていた。
今まで彼に逸らされるたびに聴こえた擦れる音が振り抜いた今になって耳に響く。
すぐに彼へ視線を向けるが、相手は正面は向いておらず背後のままだ。ただ、傘だけが『
ちょっと一息
(
ブリーズ
)
形態――槍のように長い野天傘』になっており、ハーケンが今通過した軌道上に添えられてあった。
コタロウはゆっくりとフェイトの方を向き、傘を元の状態へ戻す。彼女の視線はそのまま彼の目を合わせる位置にあったが、相手がバイザーをしていたのでそれは叶わない。
(凄い! 正面、背後関係ないんだ。 それならっ!)
バイザーに何か秘密があるのかと考える余裕は彼女には無く、即座に彼と距離をとった。
中距離より近く、近距離よりも遠い位置まで移動する。
そこで改めて彼の姿を広くみると、彼の持つ傘が異様な光を帯びていることに気付いた。
――――試験開始 5〜8分 out eyewall
「なァ、何かアイツの傘、光ってねェ?」
「……そうだな」
それは屋上にいるヴィータたちにも見えているようで、シグナムも頷く。
「傘にフェイトさんの魔力が移動しているんです」
「はァ!? じゃあ、あの傘、フェイトの魔力奪ってるのか?」
「いえ、奪っているのではなく、移動してるんです」
奪うと移動は違う事をシャリオは言及する。
彼女はモニターで魔力反応を見ていたのでフェイトの魔力がコタロウに移動している経過をみていたのだ。
全員がシャリオの方を向くなか、キャロが口を開く。
「エリオ君」
「なに、キャロ?」
「あれ、もしかして、『擦過現象』じゃないかな?」
「……あ」
彼女の予測に、エリオは保護施設や訓練校の基礎カリキュラムでその用語が出てきたことを思い出した。スバルたちもキャロの言葉に反応し、言葉を漏らす。
「なるほど、『擦過現象』ね」
「……初めて見た、かも」
なるほど。と2人は感心するが、ヴィータをシグナムはなんだとシャリオを見る。
「『擦過現象』、もう少し詳しく言うのであれば、『魔力異相差間の擦過行為による素子自由化、及び相平衡を利用した魔力素子遷移現象』ですね」
フェイトは自身の周りに魔力弾を複数出現させていた。
「一方の魔力量が極端に大きく、もう一方が極端に小さい場合で、且つ大きいほうの魔力結合力が小さいほうに比
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