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魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜困った時の機械ネコ〜
第2章 『ネコは三月を』
第29話 『季天鋏』
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フルの機能を使用できないんです。おそらく、もし普段使うことがあったのであれば、その機能だけ局で認められたものだろうと思います。局から認可が降りた機能にどんなものがあるか分かりませんけど、2年位前にハリセンという機能を見たことがあります。模擬戦というのはあくまで試験運転の範囲内、スバルたちに言わせれば訓練と同義なんです」
さらに例外が存在します。とシャリオは付け加えるが、この会話に何人か付いていけない人間が出てきた。
「緊急時はコタロウさんも一般武装局員と同様に召集がかかりますから、その時は存分に傘の機能を使用できるんです」
「緊急時って?」
「ん〜、分かりませんが、例えば、管理局システムが崩壊するようなときが来たとき、とかじゃないですかね?」
「――ぶふっ!」
「八神部隊長?」
「い、いや、なんでもあらへん」
「まぁ、確かに管理局システムが崩壊するなんてありえないですよね」
咳をして頭を振るはやてを見るシャリオにとっては、そんなことはあり得るはずもなく、はやてが吹き出すのも理解できた。
「せ、整理させると……なんや、コタロウさんの傘は完全独自規格でトラガホルン両二等陸佐とコタロウさんによる独自のチェックをクリアした試作品で、複数武器搭載の可能性を秘め、管理局認可が降りていないデバイス。なおかつ、コタロウさんだけある一定の条件下でフルに使用できるということ。で、ええんかな?」
シャリオは頷き、他は悩みながらも顎を引く。
そして、錆びた人形のように首を動かして、この傘の所持者である男のほうを向くと、彼は既に席を立とうとしていた。食事を終え、そろそろ業務に移らなければいけない時間だ。
「……機能の説明も、聞きます?」
まだシャリオは外装と機能の可能性しか話していない。本来の機能はまだ一言も出てはいなかった。
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第29話 『季天鋏』
コタロウの模擬戦――彼に言わせれば試験運転――が始まる十数分前にシャリオが現れ、興味本位からはやてたちも姿を見せる。
今は訓練場上空で、フェイトがエリオとキャロと模擬戦を繰り広げ、とあるビル群の屋上では、なのはとヴィータ、スバルとティアナがそれを観察している。
「あ、八神部隊長、シグナム副隊長とみんな」
『お疲れ様です、八神部隊長、シグナム副隊長』
「お疲れ様です、八神二等陸佐、シグナム二等空尉」
はやてはスバルたちの敬礼を解かし、気を使わなくてよいことを告げる。
そろそろ、フェイトたちの模擬戦も終わりそうな雰囲気であった。キャロが支援するなか、エリオが力を込め、彼女に突き込んでいくところだ。
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