序章-戦いの始まり-
[2]次話
「・・・・・・やめろ!!」
倒れている俺の声に耳を貸さず、彼女は進み続ける。俺達は燃え盛る神社の中に居た。彼女の右手には柄の無くなった小太刀の様な刃物が。白色でどこか鳥の様に見える絵柄の着物を着ている様だが、どこもかしこもボロボロであちこちに血が滲み、足を怪我したのか、引きずる様に歩いている。陽炎が揺らめく彼女の周りは、この世とは思えない程の熱気に包まれ一滴の汗も一瞬で蒸発してしまいそうだった。しかし、彼女は足を止める事は無かった。そして・・・・・・
「じゃあね・・・・・・「しょうちゃん」・・・・・・」
その刃を・・・・・・彼女は自分の胸に突き刺した。
「・・・・・・うあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
それは華奢な彼女の体を貫き、その体に収まる。まるで、その刃の鞘であるかの様に。
何も出来なかった。
何も出来なかった。
何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も!!
自分の中に吹き荒れる感情の渦。制御出来ない。
どうしてこうなった!?俺が!どうして!!
『・・・・・・一つだけ方法がある』
どこからか声が聞こえてくる。だが、それが誰かなんてのはどうでもいい。声の主は言ったのだ、まだ方法があると。
『彼女を救いたくば・・・・・・戦え。今以上に。精根尽き果てても戦い続けろ。「XXXXX」を彼女に。そして・・・・・・」
全ての言葉を聞き終える前に、視界がブラックアウトしていく。
そして・・・・・・俺の意識はここで途切れた。
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