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派遣社員ハイパーれいじ
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しれないが好きに使って良いと言われたのだから好きなだけ使ってやるという魂胆だ。

「……さて」

 やることがない。思った以上に早く準備が終わってしまった。夕飯もヴァイスから誘われており、その時間までもまだ余裕がある。
 取り敢えず、寮内散策でもしようか。寮母曰く休憩室に飲み物とかが置いてあるとのことだったのでそこで喉を潤すことにした。
 まだスーツ姿だが着替えなくても良いだろう。流石に仕事ではないのでネクタイは緩めさせてもらった。
 部屋を出てしばらく行くと、敷地を一望できる休憩室があった。丁寧に自動販売機まで設置されており、無料でコーヒーや紅茶が飲める仕様になっていた。これは嬉しい待遇だ。早速アイスコーヒーを貰うことにする。

「……ハァ。これは、前途多難だ」

 コーヒーを半分程飲んだところで溜息が出た。と言うのも、たった一日で自分の中に蓄積された驚きと疲れとが気が緩んで一気に吐き出されたからだ。
 正直、ここまで凄まじい印象を受けるとは思っていなかった。確かに今まで体験した派遣先では嫌な場所もあったが充分に対処できる想定内のものだったが、今回ばかりは自分の認識が甘すぎた。書類で管理局と聞いてまさかここまで、ぶっちゃけた事を言うと練度が無いと思わなかったのだ。もしかしたら機動六課(ここ)だけに言えることなのかもしれないが、第一印象が予想以上に低くなってしまったことは事実。ちぐはぐ過ぎて少々困っている。

「情報伝達に難、と」

 主に派遣先で上司になるなんて聞かされなかったからである。

「……やるしかないな」

 本当にやれるのかと落ち込みそうになったが、辞令である以上はもう文句を言っても意味を成さない。後はひたすら働くだけだ。

「……今度アイツに文句でも言っておこうか」

 取り敢えず、八つ当たりの相手は辞令を出したあの仕事をしない上司にしておこう。玲二はそう心に決めた。




















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