暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜困った時の機械ネコ〜
第2章 『ネコは三月を』
第27話 『それは秘密』
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…そっか、
コ
(
・
)
タ
(
・
)
ロ
(
・
)
ウ
(
・
)
に
(
・
)
と
(
・
)
っ
(
・
)
て
(
・
)
は
(
・
)
何でもない、そんなことは当たり前で、普通のことなんだ)
ヴィータは苦いものが好きではないにもかかわらず、コーヒーの苦さが気にならなかったことに疑問なんて湧くはずもなかった。
△▽△▽△▽△▽△▽
現在、トラガホルン夫妻に連れられて、星と月が明かりの代表を担う海岸線を歩いている。夫婦とは海を正面に右を、コタロウとヴィータは左をとペアで別れて十数分ほど散歩をするというものだ。
海岸線といっても砂浜を歩くのではなく、沿岸遊歩道であり、ロビン、ヴィータの足を痛めない程度の道である。
ヴィータは腕を絡めているコタロウとは視線を合わせず、先ほどの考えを聞いてしまおうかと思う。だが、それは本当にコタロウのことについて深く知りたいのか、ただの興味本位からなのかが分からなくて、下唇を微かに噛む。
それに、自分については何も話していない。過去に自分が、いや、ヴォルケンリッターである自分たちが起こしたこと、誰と出会い、誰と別れ、誰とともに歩んできたかを彼に話していない。それ以前に、話してよいのかどうかも分からない。
しかし、彼について知りたいのも事実だ。
それは彼の未成年時代ではなく、
「コタロウは、さ」
「うん?」
「今日、楽しかったか?」
今日という日が楽しかったのかが気になった。トラガホルン夫妻はいうまでもなく、自分と居てどうだったか? という意味を含んでいる。
「はい。楽しかったですよ」
きっと彼にはそんなことは分からないし、今日は彼から誘ってきたのだからつまらないということはないはずであるが、それでもその返答は自分を安心させた。
「昨日はどうだ?」
「昨日は楽しかったです」
「一昨日は?」
「一昨日は楽しかったです」
そのまま六課に配属されてからは? と聞こうと思うも返答に違和感を覚え、ヴィータはコタロウの顔を下からのぞきこんだ。
「そういうときは、『は』じゃなくて『も』じゃないのか? 『昨日も』『一昨日も』、だろ?」
「いいえ、『昨日は』『一昨日は』であってます」
「……何で」
時間的に既に折り返さなくてはならず、回れ右をして再び2人は歩き出す。ヴィータは彼から目を離さない。
「一昨日より昨日のほうが楽しかったから。『も』は等しい時に使うものですからね?」
「…………」
「だから、昨日より今日『は』楽しかったし、今日より明日は楽しいと思ってるから」
寝ぼけ眼をより細める。
ヴィータは彼について知らないことが多いなか、ジャニカとロビンがレストランを出るときに
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