暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜困った時の機械ネコ〜
第1章 『ネコの手も』
第25話 『綺羅、星の如し』
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「フェイトちゃんは当時、家庭環境が複雑でね……」
あるロストロギアをめぐってなのはと敵対していることを告げると、フェイトを中心に映像が移り変わる。とある女性――シグナムがフェイトの母親であると付け足す――に縛りあげられ、鞭で全身を打ちつけられる苦悶の表情のフェイトが映し出された。瞳は何かに執着するように鈍い光を放ち、疲労と苦痛に耐える様子が見て取れる。
ここからはシャマルがシャリオに代わりに口を開き、この事件をきっかけになのはとフェイトが友情を育むことになると言葉を結ぶ。
だが、映像の中のなのはとフェイトは戦闘を繰り返していた。
「収束砲!? こんな、大きな!」
なのはの放つ砲撃は、画面の大半を占めるように大きく、わずか9歳の放つものではないと、エリオを皮切りに新人たち全員、
竦
(
すく
)
みあがる。見た目からもわかる大威力砲撃は、身体の負担を無視したものだった。
『…………』
「その後もな、さほど月日をおかず、戦いは続いた」
シグナムが口を開くと同時に場面は変わる。次はなのはとよく知る人物との戦闘風景だ。
「私たちが深く関わった、闇の書事件」
「襲撃での撃墜未遂と、敗北」
事件そのものは新人たちの耳にも入ってくるくらいの情報はある。それだけ有名な事件であった。なのははヴィータと戦闘し、重みのある一撃でバリアを砕かれ、敗北する映像が新人たちの顔を歪ませる。
「それに打ち勝つために選んだのは、当時はまだ安全性が危うかった
弾式魔力供給機能
(
カートリッジシステム
)
の使用」
今から10年前、この機能は使用時の反動が大きく、使用者はその反動を許容しなければならないもので、身体のできた大人であれば筋力と技量でカバーできるが、そうでない子どもには負担が大きすぎ、耐えうることが困難な設計の1つであった。
シグナムはそれでも当時の機能を使用しているなのは、フェイトの覚悟を少し思い出した。
「誰かを救うため、自分の想いを通すための無茶を、なのはは続けた」
映像の中の戦闘は、今まで見てきたものとは違う、大魔力戦の数々が映し出される。今の新人たちには考えられない無茶な戦闘であった。作戦も戦略もその場その場で立てられ、成功率を限界まで下げた危険性伴うものだ。
「だが、そんなことを繰り返して、負担が生じないはずがなかった」
「……事故が起きたのは入局2年目の冬」
シャリオは一度、画面を閉じた。
「異世界の捜査任務の帰り、ヴィータちゃんや部隊の仲間たちと一緒に出かけた場所。不意に現れた未確認体。いつものなのはちゃんなら、きっと何も問題無く、味方を守って落とせるはずだった相手。だけど……」
シャマルはき
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