暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜困った時の機械ネコ〜
第1章 『ネコの手も』
第25話 『綺羅、星の如し』
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トはティアナから目をそらした。


「そのほうがいいな……そうしとけ」
「今夜は体調も魔力もベストじゃないだろうし」


 ティアナには、ヴィータの言葉は気遣いに聞こえても、なのはのはそうは聞こえず、きゅっと奥歯を噛みしめた後、


「……言う事を聞かない部下(やつ)は、使えないってことですか?」


 視線を下ろしたままのティアナになのはも口を結ぶ。彼女は真っすぐ姿勢を正してティアナを見る。


「自分で言ってて分からない? 当たり前のことだよ、それ」


 今日の模擬戦のことではない。上司と部下の関係についてなのはは述べた。実際、ティアナは教導に対しての反抗はあったが、指示に対しての反抗は過去も今もしたことがない。


「現場でも命令や指示は聞いています。教導だって、ちゃんとさぼらずやってます」
「…………」


 なのはは彼女の言葉を冷静に、ひとつひとつ確認するようにじっくりと耳を傾けた。


「それ以外の場所での努力まで、教えられたとおりじゃないとダメなんですか?」


 真っすぐな視線に反抗の色が見え始めたところでヴィータがティアナに歩み寄るが、なのはに腕を出だされ制止させられる。ヴィータはなのはを見上げても、彼女はティアナから視線をそらすことなく、相手の言葉を聞いていた。


「私は――」


 ティアナは悔しさに代わって(まなじり)に涙をため始め、一歩なのはへ踏み出した。


「なのはさん達みたいにエリートじゃないし、スバルやエリオみたいな才能も、キャロみたいな稀少技能(レアスキル)も無い!」


 両手を握りしめて、また一歩踏み出す。


「少しくらい無茶したって、死ぬ気でやらなきゃ、強くなんて慣れないじゃないですか――っ!」


 突然、2人の間から腕が見えたかと思うと、ティアナは右肩を掴まれ、視界が揺れる。左頬に鈍い痛みが感じる頃には彼女は地面に伏していた。
 シグナムに殴られたのだ。


「シグナムさん!」
「心配するな、加減はした」


 なのははシグナムの背中を見ると、


[言葉は全部聞けたな]
[……え、はい]
[少々荒っぽいが、これ以上は話の無駄だ。矛先は変えてやったほうが幾分か落ち着きやすいだろう]


 時間も同時に無駄にする気か。と言わんばかりになのはを横目で視線を送りながら、念話を届かせる。


「駄々をこねるだけの馬鹿は、なまじ付き合ってやるからつけ上がる」


 今度はなのはだけでなく、全員に聞こえるように声に出した。


「痛そうですね」
「んまぁ、シグナム姐さん。自分が悪役になるの嫌いじゃねェすから」


 一部始終を見ていたコタロウとヴァイスは普
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