暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜困った時の機械ネコ〜
第1章 『ネコの手も』
第25話 『綺羅、星の如し』
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で初めてコタロウは周りを見ると、全員(ほう)けながら自分を見ているのに気付き、


「ランスター二等陸士?」
「……ぐ、うぅ」


 ランスター二等陸士だけが、自覚なく泣いていた。彼は前に進みでる。


「泣いているのですか?」
「え、う゛う゛、泣いて、ま、せん」
「……そうですか」


 ぐしぐしと目をこすると、彼は再び傘を抜いて開き、彼女に手渡した。


「こ、れは?」


 傘を持たせたあと、傘の先端、石突を掴み、ぐいと彼女の顔を隠す。


「高町一等空尉」
「え、あの、はい」


 惚けた状態から我を取り戻し、ふるふると頭を振って反応する。


「今から私、()をつきます」
「……へ?」
「よろしければ、頷いてください」
「あ、はい」


 コタロウの嘘をつきますというおかしな宣言に、全員自覚を取り戻した。
 彼は空を見上げ、


()()()()()()()()()()()()()お休みしませんか?」


 手をかざして朝のまぶしく光る太陽を見る。
 なのははつられて空を見て、その後、傘に目を移し、


「ふふっ。そうですね。()()()()()()()()()なら」


 ティアナ以外の新人たちは大きく微笑み、ヴィータとシグナムは仕様がないという顔をした。


「5分で、5分で、この通り雨は止みますから」


 傘を差しているなかから小さな声が漏れ、その通り、5分後には傘は閉じられ、元気いっぱいで本日の朝練を開始することができた。






 自分の周りには、あらゆるものが存在している。
 それは特に、近いから大事であるとは限らず、遠くにあるからといって捨ててよいものでもない。自分で見つけ、判断しなければならない。
 その時になれば必要で、あるときは必要でないかもしれない。
 だが、私たちはそれに守られている。
 もちろん、守るときだってある。
 助けるときだって、教えるときだって、学ぶときだってある。
 お互いが影響し合っていることは疑う余地がない。
 1つ、星に願ってみてはどうだろうか。
 綺羅と光るその星はあなたを助けれくれるかもしれない。
 そして、忘れてはいけない。
 あなたも当然、星なのだ。







「コ、いえ、ネ、ネコさん」
「はい」
「1つ直してほしいものがあるのですが」
「何でしょうか?」
「このオルゴールなんですけど……」


 彼は極稀にしか自分からは語らないため、過去に全く同じものを直していたとし
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