暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜困った時の機械ネコ〜
第1章 『ネコの手も』
第25話 『綺羅、星の如し』
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バルはクロスレンジの爆発力。3人を指揮するティアナは射撃と幻術で仲間を護って、知恵を勇気でどんな状況でも切りぬける」
思い描きながら、軽く腕を振る。
「そんなチームが理想型で、ゆっくりだけど、そのかたちに近付いていってる。模擬戦でさ、自分で受けてみて気付かなかった?」
当ててしまってごめんなさいと思っていることを謝ってから、
「ティアナの射撃魔法――クロスファイヤー・シュート――って、ちゃんと使えばあんなに避けにくくて、当たると痛いんだよ?」
それでもなお、申し訳なさそうにティアナの魔法の良さを説く。なのはは教導しているときのような真面目な表情に戻り、少し叱る。
「一番魅力的なところを
蔑
(
ないがし
)
ろにして、慌てて他のことをやろうとするから、だから危なっかしくなっちゃうんだよ」
技が磨かれていないうちに、次の技を習得することは、自分の魅力に気付くことも無ければ、その技の完成度も低くなり、結果的に良くないことに繋がる可能性があることを示唆した。
「――って教えたかったんだけど」
そろりとクロスミラージュを手にとり、
「システムリミッター・テストモードリリース」
なのはの命令にチカリと反応する。
「命令してみて、モード
2
(
ツー
)
って」
「……モード2」
ティアナは彼女から愛機を受け取り、構えながら言われたとおりに命令すると、クロスミラージュは自分が自力で制御し出力したものとは違うダガーが出力され、デバイスも合わせて変化する。
「……これ」
「ティアナの考えたことは間違えじゃないよ? でもね、それはより確実な精密さ、基礎の土台ができてないと、危険しか伴わないんだ。だから、なるべく基本を、この考えにならないように教導してた」
なのははダガーモードのクロスミラージュを見ながら、目を細めて、
「あと、ティアナは執務官希望だもんね。ここを出て、執務官を目指すようになったら、どうしても個人戦が多くなるし、将来を考えて用意はしてたんだ」
ゆっくりとティアナからデバイスを受け取り、モードを解除する。ティアナの考えは間違ってはいない。射撃手が常に、相手と距離をおいて戦う事があるかと問われれば、それは否である。ただ、今確実にできていないものをそのままにして次の段階へ進むことは自滅への一歩でしかなく、ティアナはなのはの教えているものが基礎そのものであるという自覚がなかった。
彼女は先ほどシャリオから教えてもらった、なのはの教導の意味するものと、後悔の念から悲しくなり、恥ずかしさも忘れて嗚咽を漏らす。
「クロスのロングももう少ししたら、教えようと思ってた。だけど、出動は今すぐにで
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