暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜困った時の機械ネコ〜
第1章 『ネコの手も』
第23話 『想念、昊の如し』
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ていた。もちろん、彼が編集したデータも確認するが、参考程度にである。なのはは自分でできることならば必要なのは時間だけと考え、()しむことなく(つい)やした。


「なのはさん、訓練中もいつも僕たちのこと見ててくれるんですよね」
「本当に、ずっと……」


 それはヴィータ、フェイトに関わらず、エリオやキャロにも見て分かるほどである。


「お、クロスシフトだな」


 眼下にティアナ特有の魔力色が入ることで会話をやめ、模擬戦に目を向けた。






「クロスファイヤー、シュート!」


 ティアナの周りに生成された複数の魔力弾が命令とともに上空にいるなのはに向かっていく。


「なんか、キレがねェな」
「コントロールはいいみたいだけど」


 向かう先の相手の視界を誤魔化すように、各魔力弾は揺れ動くもののスピードは無く、


「それにしたって……」


 弾丸は()けようとする彼女を抜くことはなく、彼女を追い立てるように背後を追う。


(誘導して私をどこかに誘い込もうとしている?)


 背後を追う通常なら当てることを目的とした弾丸を見ながら、相手の戦略を読もうとしたところで、前方から風を切る音がした。
 なのはは警戒して自分の周りに魔力弾を生成する。


(――フェイクじゃ、ない)


 ここでなのははこの戦略が自分が教えたものではないと判断した。
 一直線で射撃を得意とする相手に真正面から飛び込んでくる戦略は教えたことがない。
 正面から特攻にも近い速度で空中路(ウィングロード)を走ってくるスバルに向かって弾を放つ。


「うおおォ!」


 彼女は左手にバリアを展開して前方に(かざ)しなのはの(はな)った弾から身を守る。


「――くっ!」


 だが、速度は(ゆる)めることなく、スバルはなのはに突っ込んでいった。
 スバルは右手のリボルバーナックルを突き出し、なのははそれをレイジングハートで受け止めシールドを展開する。


(いや、まさか)


 なのはは1つの答えを導き出したが、その考えに至るような教え方はティアナにもスバルにもしていないと(かぶり)を振って、スバルを吹き飛ばした。


「ほらスバル、ダメだよそんな危ない軌道」
「っとと、すいません! でも、ちゃんと防ぎますから!」


 態勢を立て直してからなのははティアナを探そうと周りを見ると、離れたビルの屋上から自分に狙いを定めているのが確認できた。
 魔力を溜めこみ出力を上げている。






「砲撃? ティアナが!?」
 離れたところで見ているフェイトはティアナがいつもと違う行動を
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