暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜困った時の機械ネコ〜
第1章 『ネコの手も』
第22話 『掩蔽、雲の如し』
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ぎりぎりを紹介されたときはびっくりしました。やはり、事前に?」
「まぁ、事前にといえば、事前にだな」
「正直、参加人数全員の経歴を覚えるのは骨でしたね」
「オークション参加メンバーの情報だけだと、その人の称号までは書かれていないからなぁ」
1週間程まえから覚え始めていたと聞いたはやては、今右に座っている女性とその向かいに座っている男性の『才』に愛想笑いしかできない。
「その笑いを見ると、覚えてはいないようだな」
「す、すみません」
「あまり、はやてを
苛
(
いじ
)
めないでください」
「こちらこそ、うちの愚かな男が申し訳ありません。そのためにアコース査察官が全員覚えたのですから何も問題ないでしょう?」
ジャニカはロビンを
睨
(
にら
)
み、胸ポケットのハンカチを相手に手渡すと、その女性は3本指で受け取り、口周りを
拭
(
ぬぐ
)
う。
「…………」
「ぼ、僕も苛めないでいただけるとありがたいのですが」
驚くはやての視線を受けながら、ヴェロッサはぴくりと眉を動かす。
「ま、まぁ、ある程度慣れましたわ。それで今日も、もしかしてコタロウさんが心配で?」
『ん?』
その一言に、今度は夫婦が驚いた。
「ネコが来てるのか?」
「ここで彼のすることなんて……いえ、大抵できますが」
彼らもコタロウと同様に普段は冷静であり、彼が絡むとより感情的になるのがよく分かる。だが、そもそもコタロウがここに来る予定ではなかったと思い出すと、今回は偶然だと考えた。
「はやて、コタロウさんというのは?」
「ん、今六課に出向できている
機械士
(
マシナリー
)
なんよ。ああ機械士というのは――」
「『局の修理屋』がはやての課に?」
はやての言葉を遮りヴェロッサがぼそりと工機課の代名詞を答える。
「なんや、知ってるんか?」
「ああ、ウチにも一度来たことがあるんだよ。1日だけだったけど。機械士、ダヴバード・ロクキール――
機械トリ
(
マシナリーバード
)
――の技術力、知識、身体能力には驚くところが沢山あった」
たったの1日だけだったのに。とさらに続ける。
「それで、興味から少し調べたんだよ」
「ああ、ハトさんか」
「今は何処で何を修理しているのかしら?」
鳩
(
ダヴ
)
というあだ名より、はやての意識はヴェロッサに向いていた。
「それで?」
「うん。それがねぇ、何も出てこなかったんだよ」
「何も出てこない?」
「データ上はね。『機械』なんて言葉で調べると数限りなく出てくるし、『機械士』なんて、通称みたいなもので公式データには登録されてない――それ以外のデータには出てくる。『マシン』や『マシナリー』なんて本来『機械部品』
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