暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜困った時の機械ネコ〜
第1章 『ネコの手も』
第19話 『今日という日この時からは』
[13/17]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
上官は部下の功績をよく知っていた。あと数年もせずに抜かれてしまうこともだ。
だが、次の発言で彼等の瞳がぐぐっと小さくなるのには驚いた。
「そこの工場爆破は逃げるためだけの、単なる
遮蔽
(
カモフラージュ
)
だ」
「……今、なんと
仰
(
おっしゃ
)
いましたか、ダヴェンポート三佐?」
「単なる遮蔽?」
「あ、あぁ。ガガルが――」
「情報をすぐ送ってください。すぐに、追いかけます」
「飛行許可は下りていますか?」
それからすぐに情報を受け取り確認をし、通信をきると、救急隊に運ばれるコタロウに気がついた。
「俺はお前の腕を奪った」
「……うん。ジャンにあげたんだ」
痛み止めを打たれ、もう少しで目が閉じそうである。
(なんで、普通なんだよ)
それでも、コタロウはいつもと変わらなかった。初めて出会ったときより、十分感情表現はうまくなったのにも関わらず、自分の今の状況によって彼は左右されない。
腕がなくなっても彼は変わらないのだ。
「追跡任務?」
「あ、あぁ」
彼は救急隊員の制止を振り切ってよろよろと手を振り、
「いってらっしゃい」
ジャニカがはじめて教えた『送り出しは笑顔で』を実行し、彼は眠りについた。
「……ちょっと、傘、借りるわ」
相手の承諾を得ず、ジャニカはするりと担架にねている彼から傘を抜き取る。
「今の俺だと相手を殺しかねない」
「……そう」
ロビンは彼が責任をガガルに転嫁していないことなど、考えずともよく分かった。
今、彼のなかでは自責の念が押し寄せている。
「行くぞ、ロビン」
「上官は私なんだけど、トラガホルン二等陸尉?」
2人はコタロウに振り返ることなく、飛び立っていった。
△▽△▽△▽△▽△▽
「兄さん、今日は帰ってこないのかな?」
臨時ニュースの工場爆発に兄が絡んでいるとは思いもよらなかった。
△▽△▽△▽△▽△▽
ティーダ・ランスターは自分が爆発で堕ちていくのを自覚していても、相手からは目を逸らさなかった。
逃げていく彼に狙いを定め、一撃を見舞う。
「……今までの航空隊とは違うみたいだな」
ガガルは自分のデバイスを振りかざし、それを弾く。
体勢を立て直したティーダは先の爆撃で、片目をやられていた。
「
怯
(
ひる
)
まない、のか」
「はい。貴方がたとえ、魔力量が私の3倍以上あっても怯むわけにはいかないのです」
技術はともかく、魔力だけとると武装隊トップクラスの保有量を持つ彼はそ
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ