暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜困った時の機械ネコ〜
第1章 『ネコの手も』
第15話 『このような理由』
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、車に何か忘れ物でも?」
コタロウの背後には2台の車があり、自然に熱が冷めるのを微動だにせず待っていた。
△▽△▽△▽△▽△▽
「つまり、コタロウさんは午前中にエイミィさんに会って、午後にアリサちゃん、すずかちゃんに会ったわけやね?」
「はい」
全員の自己紹介が終わり、最後のコタロウが自己紹介で年齢を公開したときに、ガタン! と彼を知らない人間が驚いたこと以外は普通に歓談を楽しんでいた。
「どんな偶然やねん」
「ねぇ、はやて」
「ん〜?」
「このコタロウ、さんってどんな人? なんていうか、会ったことないタイプなんだけど」
一応、彼に対して『さん』付けしているアリサだが、特に気にすることなく本人目の前にして彼のことを聞く。
「正直、私もわからんのよ。管理局にもおらんタイプやから」
管理局の人間なんやけどね。と、ため息混じりにコタロウを見る。
彼は彼女たちの視線に首を傾げるが、特に自分に対して話が振られないのを確認すると、ぷすりとフォークで料理を口に運び出す。
そうして、皿が空になると無言で立ち上がって料理のある場所まで歩いていった。
この料理は鉄板で焼かれたもので、調理したのははやてやなのはたちである。
はやては元々、幼い頃より自分で料理をしていたため、料理をすることそのものが生活と趣味の間に存在し、味もヴィータ
曰
(
いわ
)
く、
「はやて隊長の料理はギガウマだぞ〜」
というものだ。
新人たちはそれを食べ始めてすぐに趣味の領分を越えているものであると理解できた。
それぐらいはやての作る料理は美味しいのだ。
また、その時『シャマル、お前は手を出してないだろうな』や、『まぁ、切るだけなら』とシグナムやヴィータが古くからの付き合いである1人の女性に懇願するように料理をすることを止めたのは余談ではない。
それはコタロウが席を離れたちょうど入れ替わりに、少し鼻歌交じりのシャマルが戻ってきて、ちょうど3人前あるかないかくらいの料理をことりと置いた時に起こった。
「久しぶりに作ってみました」
『…………』
全員の表情がもれなく固まった。
[ティ、ティア。これ、もしかして]
[い、いい? 考えちゃだめよ]
[シグナム副隊長と――]
[ヴィータ副隊長が言ってたことって本当だったんだ]
新人たちは決して『食べる感じになってる?』とは口には出さなかったが、
「よし、新人ども。毒見だ」
それはヴィータが許してはくれなかった。
「毒見なんてひどーい。今度はちゃんと美味しくできました」
『(今度はちゃんと?)』
シャマ
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