暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜困った時の機械ネコ〜
第1章 『ネコの手も』
第15話 『このような理由』
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縁のなかの出来事のように見ていると、もう1台車がコテージ付近に停車する。


「ハーイ」
「皆、お仕事してるかぁ?」
「お姉ちゃんズ、参上〜」


 ばたんとドアが閉まると、2人の女性と1人の獣耳(けものみみ)がぴょこんと頭の上のほうから出ている少女が車から出てきた。


「エイミィさん」
「アルフ!」
「それに、美由希、さん?」
「さっき別れたばっかりなのに」


 美由希はしょうがないという顔をして、


「いや〜、エイミィがなのはたちに合流するっていうから、私もちょうどシフトの合間だったし……」
「そうだったんですか」


 実のところ、彼女は楽しみのようにも見える顔をしている。


「エリオ、キャロ、元気だった?」
『はい!』
「2人ともちょっと背ェ伸びたか?」


 少年少女2人は久しぶりに会うエイミィとアルフに嬉しさ半分、自分の成長を見てもらって恥ずかしさ半分と複雑ながらも笑顔で会話をしている。


[う〜ん。誰かの使い魔かなぁ?]
[イヌ耳としっぽ。ワンコ素体?]
[見た目10歳くらい? ちっちゃくてカワイイ!]


 エリオとキャロと話す間、アルフという使い魔は終始しっぽをふりふりさせていたが、1人の女性を見つけるとしっぽとぴんと張って駆け出し、跳びついていった。


「フェイト!」
「アルフ、元気そうだね」


 アルフは何度も彼女の名前を繰り返して、主人にじゃれつく。
 新人たちの中では先程会った人もいれば、いない人もいたりとで、後でまた自己紹介の場があるだろうと思い、全員集まって移動しようとしたとき、


「またバンソウコウ、買っておかなくちゃ」
『…………』


 ばたんとドアを閉め、コタロウが出てくる。


「テスタロッサ・ハラオウン執務官、車のキィ、ありがとうございます」
「いえ。そういえば、その(ひたい)の傷はどうしたんですか?」
「人とぶつかりました」
「大丈夫ですか〜?」
「はい。問題ありません」
『…………』


 彼はバンソウコウを張り替え、また新しいものにしていた。


『キィ(くん)!?』
『あの時のバンソウコウ(さん)!?』
『……へ?』


 アリサとすずかは彼の仮名を、エイミィとアルフは彼女がしたバンソウコウを口にし、コタロウを除くそれ以外は間の抜けた声を出す。


『……え?』
『……はい?』
『…………』


 今度はアリサとすずか、エイミィとアルフはお互いに目を見合わせて間の抜けた声を出し、それ以外は首を傾げる。


『…………』


 その後、全員がゆっくり彼を見るが、当の本人は視線の先、つまり後ろを向く。


「あの
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