第13話:波乱の秋
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い」
「森島はるかで〜す!みんな、よろしくね〜!」
(やっぱりかぁー!!)
昨日公園で、はるか、という名前を聞いた瞬間。あの美少女が森島はるかだという予感はあった、すると俺と同学年になり、転校生…、まさかなとは思ったんだが…
「あ〜!昨日のお昼寝くんだ〜っ!へえ〜君ってここの教室だったんだ!」
と、森島はるかは嬉しそうに俺を指差す。周りの野郎共が「また遠野の野郎か!」「川田さんや塚原さんだけに飽き足らず、美少女転校生までも既に…」とあちらこちらで騒ぎ出す。飛羽や夕月は「こいつは面白くなってきた」みたいな玩具を見つけた幼児みたいな顔で俺を見てくる。
森島はるかの席は俺の前の空いている席になった。彼女は鼻歌混じりにその席に座り、後ろを向いて手を差し出す。…お手?いや、Shake hands(握手)…だろうか。
「よろしくね、お昼寝くんっ♪」
「ハハハ…、こちらこそよろしく、森島さん」
俺は彼女の小さな手を恐る恐る取り、握る。眩くて直視すると赤面してしまいそうな笑顔、横を向けば野郎共の嫉妬の視線、さらには女子共の好奇の視線。
可視化されないあらゆる方向のベクトルに晒され、俺は再び渇いた笑いを出して、はぁ、と小さく溜息をついた。
(次回へ続く)
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