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Epos9次元世界を翔ける騎士〜Paradies W?chter〜
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って一瞬で気を失った。

「これでまた1つ回収だな」

赤く輝くリンカーコアを創世結界の1つ、“神々の宝庫ブレイザブリク”へと取り入れる。活動を開始した“夜天の書”は意思を持ち、はやてに寄り添うように浮遊し始め、呼べば転移して来てくれるようになった。だから今も呼べば来てくれるんだが・・・「私に何か用か?」今はまだ“夜天の書”が起動していることを知られるわけにはいかない。

「カルナログ地上本部所属、陸士第133部隊です」

「パラディース・ヴェヒターのランサーとお見受けします」

「聴取を開始する前に貴様に言っておきたいことがある!」

3人の陸士隊員が俺を包囲していた。女性1人に男性2人。最後の男は一目見れば判ると言えるほどに正義感が強そうな顔立ちだ。ビシッと俺に指差して宣言してきたし。

「そうだが。何か?」

「貴様はあれか? 自分が法の番人になったつもりか? 正義の使者になったつもりか? 貴様や仲間がしているのは、そこの犯罪者と同じ犯罪行為だ! 犯罪で犯罪を取り締まろうなど俺は許さない! 人が人を裁いていい道理はなし! 取り締まる資格を持たない貴様らは悪!」

面倒なタイプが来てしまったものだ。法こそ絶対。法の下に犯罪者を取り締まる自分こそが絶対の正義。ああいう手前の奴はいつか正義にとり憑かれ暴走する。レジアス中将がいい例だ。

「自分が法の番人になったつもりか、正義の使者になったつもりか、人が人を裁いていい道理はない、か。何か勘違いをしているようだな、君は」

俺に突っかかって来た青年にそう言い返す。

「なに?」

「私たちが行っているのは正義ではない。法の番人にもなった憶えもない。いくら相手が犯罪者であろうとこうして襲っている以上は管理局法に則れば罪とされる。それくらい私たちは理解している」

「そ、そうだろう!」

「だが、人が人を裁いていい道理はない。これには反論させてもらう」

「何故だ! 罪を犯した者を裁けるのは唯一法だけだ!」

「捉え方の相違だな。なら訊こう。お前の言う法。それは誰が、いや何が創ったものだ?」

俺はそう問い質す。青年は「え?」と呆け、事の成り行きを見守っていた他2人は「あ」と漏らした。

「人、という答えは無いぞ。いま言っただろう? 罪を犯した者を裁けるのは法だけだ、と」

「あ・・・!」

「理解できたか? 人が人を裁いていい道理はない。違う。人だから人を裁けるんだ。法律然り判決然り執行然り。法律は人の手により創られ、判決は法に照らし合わせて人の手によって下り、執行は人の手によって行われる」

「それは・・・そうだが・・・!」

「いかなる世界でも、いかなる時代でも、人を裁くのは常に人だ」

法ではなく人が裁く。法の下
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