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、どんな心無い言葉を掛けられてもいいようにギュッと唇を引き結んで、両手を握り拳にして心構えをする。

「フェイト・・・」

「え・・・?」

ポンと頭に手を置かれて、しかも優しい声色で名前を呼ばれた。予想としては、誰?って訊き返されると思ってた。アリシアは私のことを知っているわけがないから。それなのにまさかそんな優しく呼ばれるなんて思いもしなくて。緊張からドクン、ドクンと心臓が強く動いて苦しい。

「ごめんね、辛かったよね」

「アリ、シア・・・?」

アリシアの両手に顔を挟まれて、顔を上げさせられる。ベッドの上に座るアリシアは泣き笑いしていた。言葉が詰まる。アリシアはまた「ごめんね」って謝って私の頭をその胸に抱き寄せた。どうしてアリシアが謝るのか全然解らない。でもトクン、トクンってアリシアの心臓が動いてる音が聞こえて、それが心地よくて少し落ち着けたかも。

「わたし、ずっと見てたの。記憶があるの。わたしが死んじゃった時からのこと。ママがフェイトを生み出すところも、これまでフェイトがママから受けた虐待のことも、そして・・・ママが死んじゃったことも・・・。みんな知ってるの」

「「「「っ!?」」」」

アリシアが告げた信じられない話。ただでさえ蘇った事だけでも信じられないのに、自分が死んでから蘇るまでの記憶があるなんて。一体どうすればそんなことが出来るのか判らない。でも今はそれよりも・・・。

「アリシア、私は・・・!」

母さんを守ることが出来なかった。それだけが今でも晴れない後悔。それだけは謝らないといけない、私の罪。

「いいよ。ママのことは仕方なかったんだよ。フェイト。わたしね、ママの最期のお願いを聴いたの。たぶんフェイトも聴いてると思う」

――あなたはこれからアリシアと――お姉ちゃんと生きていくの。あなたは妹なのだからちゃんとお姉ちゃんの言うことを聴くのよ? でも、アリシアが間違っているのなら、ちゃんと正すの。行きなさい。そして生きなさい――

「わたし見たまんまで小さいけど、それでもフェイトのお姉ちゃんだって胸を張って言えるように頑張るから。だから・・・!」

アリシアの胸から顔を離して真正面からアリシアの顔を見、そしてギュッと抱きしめる。

「アリシア。私たちはもう生まれた時から姉妹なんだよ。だから、その・・・これからよろしく、アリシアお姉ちゃん」

否定もされず、拒否もされず、それどころか私を妹として見て受け入れてくれた。だからもう何も恐れる事はない。そして私もアリシアに私の想いを告げる。色々と順番がおかしいけど、家族になろうって。するとアリシアも「うん、うんっ。よろしく、フェイト」抱きしめ返してくれた。それからお互いに嬉し涙をボロボロ流しちゃって、それにアルフやシャル、ティ
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