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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epos9次元世界を翔ける騎士〜Paradies W?chter〜
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に「ど、どうしたの?」って若干身を引きながら訊いてみた。シャルは答えるよりも早く私の手を取って、私を護送室から連れ出した。後ろから「いったい何事だい!?」アルフも混乱しながら追いかけて来た。
「ティファから連絡! アリシアが目を覚ましそうだって!」
「「え・・・!?」」
アリシアが目覚める。待ち望んでいたのに、逃げないって決めていたのに、あまりに突然すぎて「あの、ちょっと待って!」足に力を入れてシャルに抵抗する。シャルは「なに、どうしたの!?」って私に急に抵抗されて驚きながらも立ち止まってくれた。
そしてシャルは私の足の震えに気付いて「やっぱり怖い?」って優しい声色で心配してきてくれた。私は小さく頷いて、「少し時間が欲しい」ってお願いした。するとシャルは「ん」って頷いて私の手を放してくれた。アルフも「フェイト・・・」私の肩を抱いてくれた。
私は2度ほど深呼吸をして、「大丈夫。行こう」アリシアの待つ医務室へ歩き出す。本当はもっと時間が欲しいところだけど、きっとさらに悪い方へ考えが行っちゃいそうだったから粘るのは止めた。
「さて。それじゃあ開けるよ、フェイト」
「・・・・うん」
医務室前に辿り着き、私は扉の前で改めて深呼吸を数回したあと頷く。シャルは「よし」と医務室の扉を開けた。私はアルフに手を握ってもらい、一緒に中へと入った。医務室に居たのはティファレト・ヴァルトブルク医務官と、ベッドに寝かされたアリシアの2人だけだった。ティファレト医務官は「もうそろそろ」と私を手招きしてきた。
「やっぱり目覚めてから初めて見るなら妹さんの方が良いと思うから」
言われるままに横たわるアリシアの顔を覗き込む。血色も相変わらず良いし、呼吸も安定していることが素人の私でも判る。度々お見舞いに来た時、寝言を聞くようにもなった。本当にいつでも起きそうな気配は有った。
「・・・ん・・・ぁ・・・」
「っ!」
アリシアが吐息を漏らして薄らと目を開いた。最初は焦点の合わない目で何度も瞬きしながら私の顔を見ていた。そして焦点が合ってハッキリと私を視認した。
(何か言わなくちゃ。でも何を? おはよう? はじめまして? それとも、ごめんなさい?)
ジッと私を見るアリシアに向けて何かを言おうとするけど、唇が渇いて上手く声が出せない。ようやく「アリシア・・・」名前を呼ぶことが出来た。
「あの、ごめんなさい! わ、私、フェイトって言います! はじめまして! ごめんなさい! ごめんなさい!」
一言でも喋ったからかスラスラと言葉が出て来た、混乱してメチャクチャだけど。私は頭を深く下げて何度も謝る。ゴソゴソと頭上から衣擦れと、ギシギシっとベッドが軋む音がした。アリシアが体を起こしたんだって判った。私は頭を上げることなく
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