1話 第二メモリアル・ヴァフェ分隊
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はいなかった。それを見るとイラつきが収まった。前に向き直りはぁと一呼吸してから、満面の笑みで失礼な博士に言い返した。
「僕はガンベイビーなんかじゃありません。父も母もそんな人じゃありませんし、自分は武器に適切な意識を保持していると自負しています。あんまり失礼だと怒りますよ?」
それを聞いた平野さんは少しひきつった顔であはは...という乾いた笑いを吐いた。
「あ〜...君が所属するのは第三遊撃隊の第二メモリアル・ヴァフェ分隊だよ。階級はないことになってる。だから、戦場では上からの命令を無視して、分隊で独自行動してもいいことになっている。まぁ臨機応変にしてくれってわけだよ。基本的に寮生活で平日は軍のなかにある学校に通い勉強、放課後はトレーニング、祝日は申請が出してあって、日曜の21時までに帰ってこれるなら出掛けるのは自由だよ。もちろん恋愛もねっ」
平野さんは子供っぽい笑みを浮かべ、グーと手でやっている。なんだろうこの人からみずらい...。
「説明はここまでだよ。もっと詳しいことは寮の君の部屋に資料送っとくから。じゃあ、自己紹介してくれるかな?」
僕はこくりとうなずき、少し声をはりあげ名乗る。場所は空港だが気にしない。
「僕は今回、軍に所属することになった。舞花 柊です。よろしくお願いします」
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