暁 〜小説投稿サイト〜
検索失敗の異世界録
YES!ウサギが呼びました! 前編
[5/6]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
けど、それも私の腕に触れた瞬間に、全て取り込まれました。

「無駄ですよ〜?別に、青い炎だから取り込めたわけじゃないですし〜」
「う〜・・・だったら、これ!」

 プリムちゃんは自分のギフトカードを取り出し、そこから大きな鎌を取り出しました。
 少しふらつきながらもどうにかそれを保持して、私に向かって走ってきます。

「あら、気付きました?」
「やっぱり、物理攻撃なら取り込めないのね!」

 さて、まだ距離はありますし・・・対抗して武器をとるとしましょうか。
 私は首からさげていた十字架を取り出し、人差し指、中指、親指に紐をかけて、逆の手で十字架を持ち、紐を弓、十字架を矢に見立てて弓矢っぽい形を作って・・・あら不思議。その瞬間、十字架は弓矢になりました〜!

「ちょ、なによその洋弓!」
「浄化の力をた〜っぷりと込めた、天使の一撃で〜す!」

 私が矢を引くと、腕に十対の羽を持つ天使の刻印が浮かび、白い光が腕から矢に流れていきます。

「では、いっきま〜す!」
「ちょ、ちょっと待てーい!」
「い〜やで〜す!」

 私が矢を放つと、プリムちゃんは必死になって鎌をたたきつけて・・・鎌を犠牲にして防ぎきりました。
 ただ、形としてはプリムちゃんの攻撃を私が防いだことになったみたいで・・・私のゲームクリアが、契約書類から発せられました。

「うう・・・何よ、アンタ、天使の血でも引いてんの?」
「そんなはずないじゃないですか〜。私は、純粋に人間ですよ〜。ただ、青い炎みたいに取り込んであっただけです〜」
「でも、これなら・・・もしかしたらもしかするかも・・・」
「どうかしたんですか、プリムちゃん?」

 なにやら考え出したプリムちゃんを抱き上げながら、私は聞きました。

「ちょ、抱き上げんな!」
「い〜や〜で〜す!」
「はっきり言い切りやがったよ、コイツ!」

 プリムちゃんはウガー!と唸りながら、最後には諦めたように力を抜きました。

「・・・あのさ。一つ、本気で頼みたいことがあるから・・・これについてはちゃんとしたいから、さ。おろしてくれない?」
「・・・どうぞ〜」

 なんだか真剣な様子でしたので、私はプリムちゃんをその場に下ろしました。

「で、頼みってなんですか〜?」
「その・・・アタシのコミュニティに入って、ベルゼブブを倒して欲しいの!」

 またビッグネームが出てきましたね〜。サタンに続いてベルゼブブですか〜。

「そうですねぇ・・・いくつか、質問いいですか?」
「うん、もちろん」
「では、貴女の苗字にある“サタン”や今の話に出てきた“ベルゼブブ”というのは、かの有名なそれ、ということであっていますか?」
「ええ、あってるわ。この箱庭の世界には別のサタンや
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ